• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 大どんでん返しは起きるのか?V王手の横浜F・マリノスが最下位ジュビロに負け川崎フロンターレ勝利で勝ち点差「2」に急接近
優勝に王手をかけていた横浜F・マリノスが最下位のジュビロ磐田にまさかの敗戦。マスカット監督は「気持ちを切り替える」と前を向くが残り2試合で優勝を決めることができるのか(資料写真・アフロ)
優勝に王手をかけていた横浜F・マリノスが最下位のジュビロ磐田にまさかの敗戦。マスカット監督は「気持ちを切り替える」と前を向くが残り2試合で優勝を決めることができるのか(資料写真・アフロ)

大どんでん返しは起きるのか?V王手の横浜F・マリノスが最下位ジュビロに負け川崎フロンターレ勝利で勝ち点差「2」に急接近

 成功体験に基づいて、人事を尽くして天命を待つ心境を貫く川崎だが、2017シーズンと異なる点がひとつだけある。カタールワールドカップを11月に控える今シーズンは変則日程が組まれ、天皇杯とYBCルヴァンカップの決勝が週末に続けて行われる関係で次節は29日まで空く。
 川崎にとっては、どん底から執念ではい上がってきた追撃ムードに水を差されるおそれが出てくる。逆にマリノスとしては半月以上も空く期間を、メンタルの再構築にあてられる。マスカット監督も公式会見で「この部屋を出た瞬間に、気持ちを切り替える」と前を向いた。
「残念ながら結果は結果として受け止めるが、ここまでボール支配率が高いサッカーをしているチームは他にない。ここまでずっと1位をキープしてきたし、いまも1位にいる状況をポジティブにとらえながら、焦れずにやっていくだけだと思っている」
 喜田は選手それぞれが抱く思いを、忌憚なくぶつけ合う期間にしたいと力を込めた。
「優勝したいというモチベーションや情熱があるのならばセーブする必要はまったくないし、それらがピッチ上におけるプレーの情熱やパワーになるのであれば、思う存分に開放しあえばいい。僕の立場で言えばチームは絶対に崩さないという覚悟があるので、とにかくこの準備期間で、腹をくくって勝つための準備というものをしていきたい。本当にそれだけです」
 次節で勝負がつかなければ、決着はマリノスが神戸と、川崎がFC東京とともに敵地で戦う11月5日の最終節にもつれ込む。マリノスの独走ムードから、川崎との一騎打ちへとひょう変した30年目のJリーグ。優勝の行方は、10月では異例の長さとなる中断期間の使い方にかかってくる。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

関連記事一覧