岡田阪神は「虎メダル」「佐藤、大山の複数ポジション」など廃止へ…「そりゃ、そうよ」“負の遺産“解消でV狙える?!
矢野阪神の“負の遺産“はチームの武器である投手陣にもある。
救援防御率は、リーグトップの2.39だが、リリーフ陣に負けが24個がついた。ブルペン陣の14勝24敗はリーグワーストだ。
岡田新監督はCSファイナルSの第3戦の解説で「防御率がいいのに、リリーフ陣に借金があるのは大事なところでのエラーがあるということ」と指摘していたが、ベンチの継投ミス、勝負どころで耐えきれなかった“紙一重”の課題が浮かぶ。ヤクルトのリリーフ陣は31勝17敗。その差が阪神とヤクルトとの差だった。岡田新監督は、前監督時代も「ウチには敗戦処理はいない」という方針でブルペンを構築したが、ブルペンでの勝ち負けをどう改善するかも来季のポイントになる。
会見で理想の野球像を聞かれ「ずっと僕は守りの野球。打つのは3割。確率的には抑える方が高い」と断言した。
2005年の優勝時の「守り勝つ野球」の象徴がジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之に7、8、9回を任せた「JFK」である。
今回も2023年度版「JFK」の確立に期待が寄せられているが、岡田新監督は、3枚ではなく、5、6枚のリリーフを休ませながら回す新しい勝利方程式の確立を考えている。ケラー、浜地、湯浅の「KHU」を基本線に、そこにプラスアルファの勝利方程式をどう確立するか。藤原オーナーが監督抜擢理由に挙げた「知識と優勝経験」が、そこにつながってくる。
会見の中で岡田新監督はファンへのメッセージを問われ、こう答えた。
「ずっと優勝は“あれ”としか僕は言ってなかったのでハッキリ言って“優勝します”とはよう言わないですけど、シーズンが終わる頃には楽しみにしてもらったらいい」
希望と不安。されど来年の秋が楽しみになってきた。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)