球界大御所が日ハムBIGBOSSの来季続投を緊急提言…「新球場開幕は新庄でいくべき。面白い野球で個性派若手を育てている」
NPBの実行委員会が8日、開催され来季の日程大綱が承認された。開幕戦は3月30日に新球場のこけら落としとなる日ハムの1試合だけが特別に行われ、翌31日に他の5球場でのカードが開幕する。気になるのは日ハムの指揮を執っているのは誰かという監督人事。新庄剛志監督(50)は新監督としては異例の1年契約で、球団は様子を見ているが、巨人OBでヤクルト、西武で監督、ロッテではGMまで務めた広岡達朗氏は「日ハムは来季も新庄に指揮を任せるべき」と、その手腕を評価して“続投”を支持した。
3.30に1試合だけ前倒しで日ハム新球場で開幕戦
粋な計らいだ。NPBがいよいよ来季から開業する日ハムの画期的な新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」の門出を祝い、来年3月30日にセ、パ両リーグを通じ1試合だけ開幕を前倒しする異例の日程を決定した。全国のプロ野球ファンの注目が集まることになるが、そのダグアウトで指揮を執っているのは果たしてBIGBOSS新庄なのだろうか。
BIGBOSS新庄は、昨年11月4日の監督就任会見で、自ら「1年契約」であることを明かした。
「言い忘れていました。球団からは10年契約を結んでほしいと言われていたんだけど、僕1年契約ずつなんで。複数年契約をすると甘えが出てくるので、いいものはひとつもないんですよ。だから1年契約にしようと。来年、この場所にいないかもしれない。1年契約でクビになるかもしれないし、また契約を結んでもらえるかもしれません」
新監督の1年契約は異例だ。球団からすれば、監督どころかコーチ経験もなく指導者としてまったく未知数の新庄の手腕への懸念が1年契約とさせたのだろう。複数年契約で途中解任となる場合は、残りの年俸も負担しなければならないからだ。コーチ人事に関してもBIGBOSSに主導権を渡さず球団が主導。当初、監督候補だった東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパン監督の稲葉氏をGMに据えて新庄監督をサポートする体制を作るなどしてきたが、現在、41勝59敗1分けで借金「18」。首位の西武とは14ゲーム差をつけられ、5位のロッテとも7.5ゲーム差のダントツの最下位である。
一方で開幕4番に抜擢した松本が、現在は怪我で離脱しているが首位打者、ダイエット指令をした清宮がキャリアハイの13本塁打、野村が打撃10傑の8位に入り、万波が打率.206ながら2桁本塁打の11本をマークして意外性をアピールするなど「トライアウト」と称して、1、2軍のほぼ全員にチャンスを与えるサバイバルの中で将来性豊かな若手も育ってきた。
監督としての評価がむずかしいところであるが、球界大御所の広岡氏は、「戦力を見れば最下位になることは始めからわかっていたこと。来年につながる野球が、新庄に与えられた使命だと考えれば、しっかりと若手を育てている。その手腕は評価すべき」とした上で、「新球場元年となる来年も新庄に指揮を任せるべきだ」と主張した。