• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 矢野退任ー岡田新監督決定効果が阪神の“CS勢い”の理由…今日CSファイナル開幕…阪神はヤクルトに“下剋上”できるのか?
阪神先発の西勇輝(下)がヤクルトの“3冠王”村上宗隆をどう封じるかがCSファイナルSの行方を占う
阪神先発の西勇輝(下)がヤクルトの“3冠王”村上宗隆をどう封じるかがCSファイナルSの行方を占う

矢野退任ー岡田新監督決定効果が阪神の“CS勢い”の理由…今日CSファイナル開幕…阪神はヤクルトに“下剋上”できるのか?

 橋上氏は阪神の“下克上“の可能性は「十分にある」という意見だ。
「ヤクルトは投打共にシーズンのピーク時に比べると不安定だ。先発に高橋奎が加わってきそうだが、先発陣は阪神に比べると見劣りする。ファーストSが3戦目までいったことで阪神は1枚先発が足りないが、49球と球数の少なかった才木や西純でやりくりできるだろう。短期決戦は、先取点が勝敗を左右するが、先発の力量を比較すると阪神が先に点を取る確率が高いと見ている。また短期決戦の永遠の命題だが、ヤクルトは最終戦から8日も空いた。どうしても“試合勘”という部分で打線にエンジンがかかりにくい。勢いのまま最も重要な初戦を阪神がとってヤクルトのアドバンテージを消すと一気にいってしまう可能性もある」
 この日、初戦の予告先発が発表され、阪神は西勇、ヤクルトは小川。西勇は9月17日の巨人戦以来、約3週間も実戦から離れていることが不安材料ではあるが、今季ヤクルト戦に3試合登板、1勝1敗で防御率0.86と打たれていない。
 一方の小川も阪神戦に5試合先発し3勝1敗、防御率2.37と相性がいい。阪神は第2戦に藤浪、第3戦は中5日で青柳、第4戦に伊藤が先発すると予想される。対するヤクルトは第2戦にサイスニード、第3戦に高橋奎。第4戦以降は、原、高梨、石川らが控える。
 そして橋上氏は、大方の見立て通りにCSファイナルSのカギを握るのが、史上最年少で3冠王を獲得、最終戦で王貞治氏超えの56号を放った村上のバットだという。
 阪神は今季村上に許した被弾は7本で5球団の中で最も少ないが、短期決戦にそのデータはあてはまらない。7月31日に甲子園では3打席連続アーチを浴びている。
 橋上氏は、「村上は56号に王手をかけながら13試合、60打席も本塁打が出ずに苦しんだ。バッティングの8割はメンタル。プレッシャーでフォームやタイミングまで崩れていた。最終打席で打ったことで精神的には解放されてCSに入れるが、スンナリとスタートを切れなければ、責任感が強いだけにまた空回りする危険性がある。初戦の第1打席、第2打席の結果と内容が重要。CSを占う打席となる」と展望を予想する。
 西勇と村上の今季対戦は8打席あり、6打数2安打1本塁打で2四球。唯一の被弾は5月3日の甲子園で、初回にチェンジアップを捉えられ先制2ランを逆方向のレフトスタンドに叩き込まれた。この試合は小川とのエース対決で“ライアン”が完封勝利を収めている。
 シーズン3位からの日本シリーズ進出は、セでは2017年のラミレス監督が率いた横浜DeNAだけ。パでも一度だけで、2010年に千葉ロッテが西武、ソフトバンクと撃破。日本シリーズでも中日を下す“史上最大の下克上“を果たした。ただ横浜DeNAも千葉ロッテも貯金「8」での3位。借金「3」で終わった今季の阪神のようにシーズンの勝率5割以下で日本シリーズ進出を果たしたチームはない。
(文責・RONSPO編集部)

関連記事一覧