米メディアがダルビッシュの日米通算3000奪三振を称賛…選手声から分析も「熱心な研究が上質ワインのように熟成させた」
パドレスのダルビッシュ有投手(36)が2日(日本時間3日)、敵地ロサンゼルスでのドジャース戦に先発し、7回2安打無失点、9奪三振の好投で今季12勝目挙げると共に記念すべき日米通算3000奪三振を記録した。日米通算3000奪三振は、日本人メジャーリーガーとして野茂英雄氏(3122奪三振、現在パドレス球団アドバイザー)以来2人目の快挙。NPBでも通算3000奪三振をマークしたのは、金田正一氏、米田哲也氏、小山正明氏、鈴木啓示氏の4人しかいない金字塔だ。さらに、この日の勝利は、日本人投手によるメジャー通算1000勝目となり、歴史的な1日となった。米メディアもダルビッシュの大記録達成を大きく取り上げ、チームメイトの声を元に、その理由を分析した。
記念すべき三振はベリンジャーからスライダーで奪う
記念すべき瞬間は5回に訪れた。ダルビッシュは最速154キロのストレートを軸に要所で変化球を交えながら西地区首位を独走するドジャースを相手に4回まで無失点、三振を5つ奪い、日米通算3000奪三振にリーチをかけていた。無死一塁で打席には8番打者のコディ・ベリンジャー。ストレートでファウルを打たせて追い込むと、鋭く落ちるスライダーをヒザ元に投げ込みスイングアウト。これが今季159個目の奪三振で、MLB通算1750奪三振となり、日ハム時代の1250奪三振と合わせて、日米通算3000奪三振の大記録を成し遂げた。ダルビッシュは、序盤にもらった援護をバックに7回を無失点に抑えてチーム勝ち頭をキープする12勝目。この勝利で1964年9月29日にジャイアンツの村上雅則氏がリリーフ登板でマークした日本人メジャーリーガ―の初勝利から58年を経て、現在パドレスのフロントにいる野茂氏らが積み上げてきた日本人投手の通算勝利数は1000勝に達した。また4年連続で規定投球回数をクリア、防御率は3.26となった。
報道によると、試合後、ダルビッシュは、通算3000奪三振について「自分のことなのであまりわからないが、これだけ長くやれていることと、プラス健康であることが条件だと思う。今までいろんな方にお世話になってきたが、ふらふらしていた自分を大きな愛で育ててくれたファイターズ(日ハム)あってのこと。本当にファイターズには感謝しています」とコメント。日ハム、レンジャーズ、ドジャース、カブス、パドレスの日米5球団で投げてきたダルビッシュは原点である日ハムに感謝の意を示した。そして米メディアもダルビッシュの大記録達成を称えた。
MLB公式サイトは「ミスター3000。ダルビッシュが日米通算奪三振でマイルストーンに到達」との見出しを取り、「ダルビッシュは、国際的な野球の歴史に名を刻むにふさわしいほど、長い間、三振を奪ってきた。ベリンジャーから奪った5回の三振は、日本とMLBにまたがる彼の輝かしいキャリアにおいて3000個目の三振だった。彼はこの夜で計9個の三振を上乗せし、ライバル相手に勝利をもたらした」と伝えた。 そして日米通算3000奪三振を成し遂げた選手は、「日本人投手の象徴でもある」球団の野球運営部門のアドバイザーを務める野茂氏以来、2人目であることを紹介した。
記事は「金曜夜は、6つ以上の球種を組み合わせ、途切れることなくドジャース打者のバランスを崩し続けた“上物“のダルビッシュだった。通算3000奪三振がかかったベリンジャーに対して、彼は3球続けてストレートを投げ、ベリンジャーが尻込みするようなスライダーで打ち取った。これは、メジャー10シーズンを通じて1750個目の三振だった(イニング数では、彼は史上最速で、この数字に到達した)。日本ハムの7シーズンで奪った1250三振を加えて、ダルビッシュは本当に素晴らしいマイルストーンを達成した」と称賛した。