衝撃!エンゼルスの球団売却検討は大谷翔平の去就にどんな影響を及ぼすのか…米メディアの見解は様々
大谷翔平(28)が所属するエンゼルスのオーナーであるアート・モレノ氏は23日(日本時間24日)、球団売却を検討するとの意向を表明した。米メディアは、このモレノ・オーナーの決断が大谷の去就に大きな影響を及ぼすとの見解を示した。
「大谷のトレード、すなわち記録的な契約延長への扉が開く」
モレノ・オーナーは「20シーズンにわたってエンゼルスのオーナーを務めたことは大変な名誉であり特権だった。球団としてファンのみなさんに最適な値段で球場で過ごす家族の時間を提供し、史上最高の選手たちを含む競争力のある戦力を揃えてきた。この難しい決断は私たちの選択であり熟考したが、私と家族は最終的に今がその時だという結論に達した」と表明。
売却が完了するまでのプロセスを「ガラチオト・スポーツ・パートナーズ」に任せ、球団運営に支障が及ばないことを約束した。
広告業界で活躍したモレノ氏は、2003年にディズニーから球団を1億8000万ドル(約245億円)で買収し、米国の主要スポーツで最初のメキシコ系米国人チームオーナーとなった。
モレノ氏は、すぐにエクスポズのスラッガー、ウラジミール・ゲレロ・シニアと契約するなどしたが、エンゼルスは、買収前の2002年にワールドチャンピオンになって以来、世界一から遠ざかり、2014年を最後にプレーオフにも進出しておらず、この7年は続けて負け越し、今季もプレーオフ進出争いから大きく後退した。
売却検討の背景にあるのはチームの低迷に加えてモレノ・オーナーが計画していたエンゼルスタジアム周辺に商業施設やホテルなどを建てる大規模な開発プランが、アナハイムのハリー・シドウ市長が汚職疑惑により辞任したことで白紙に戻ったことにあるとも言われている。
エンゼルス売却検討の衝撃は、大谷の去就にも大きな影響を与えることとなる。
ESPNのジェフ・パッサン記者は「売却による影響は途方もないものになる」とツイート。
3つの影響の可能性をリストアップし、その1番目に「大谷翔平のトレード、すなわち記録的な契約延長への扉が開く」とし、今オフに大谷のトレード放出の可能性が強まったことを指摘した。
8月2日までのトレード市場において大谷獲得を求めるオファーがヤンキース、マリナーズ、パドレス、メッツ、レンジャーズ、ドジャース、カージナルスなど複数球団から殺到。フロント内には「若手有力株4人なら耳を傾けたい」との意見もあったが、最終的にモレノ・オーナーの「大谷は出さない」との決断でトレードが封印された。
昨年2月に2年契約を結んだ大谷の今季年俸は500万ドル(約6憶8000万円)だが、今オフに契約更改があり、最低でも1年3500万ドル(約47億6000万円)が必要になるとされる。来年のオフにFAとなるため、チームは契約延長かトレードかの選択を迫られることになるが、パッサン記者は、売却検討されたことで、今オフに大谷がトレードされ、そのトレード先で、記録的な額での契約延長が結ばれる可能性が高くなったと推測した。