阪神は原口ハーフスイングの“誤審疑惑“が原因でヤクルトに敗れたのか…ネットで沸騰したリクエスト必要論議
そもそも山路審判はいわくつきの人物だった。
広島の高校野球の審判からプロ審判に転身した異色の経歴があり、今年入局19年目で、通算出場試合が1000試合を越えるベテランだが、まだリクエスト制度が導入されていない2017年4月19日の広島対横浜DeNA戦で“広島ショートゴロ2度誤審事件”を起こしている。一塁塁審を務めていた山路審判は、広島の田中、小窪のセーフのタイミングに見えたショートへのゴロを2度続けてアウトと判定して、当時の緒方監督が猛抗議をして初の退場処分。その後、山路審判は、一度、2軍へ配置転換されている。また今年3月29日のヤクルト対巨人でも、三塁塁審を務めた際、バントで三塁へ進んだ走者の吉川をアウトと判定。巨人のリクエストで判定が覆っている。
現在、ストライク、ボールの判定や、ハーフスイングについてはリクエストの対象外となっているが、ネット上では「ハーフスイングもリクエスト対象に入れるべきだ」との意見が沸騰した。
三宅氏は「こういう大事な局面でのハーフスイングが試合を左右し、しかも、こんなひどい誤審が起きるようであれば、試合短縮の動きには逆行するが、リクエスト対象に入れるべきでしょう。ただ、その前にまずNPBとしてハーフスイングの定義を決めること。そうでないとリクエストの対象にしようがない」との意見。
NPBのルール改正には、明らかにメジャー追随の傾向があり、メジャーがより試合の敏速化に向けて舵を切っている以上、ハーフスイングがリクエスト対象に加えられる可能性は低いだろうが、今回の“”誤審疑惑“”は、見過ごしてはならない事象ではある。
では、このハーフスイングの“誤審疑惑“がなければ阪神は勝てたのだろうか。
西は2回二死二塁から山崎にタイムリーを打たれ、3回にも、オスナの二塁打から2ストライクまでバントを失敗させた中村に進塁打でカバーされ、一死三塁からサンタナの犠飛で5点目を献上した。6回には3番手の加治屋がサンタナにダメ押しの2ランを浴び、一方の阪神は、先発の小川に5回までゼロ行進。6回二死三塁から島田のセンター前に落とすタイムリーで1点を返したが、これが精一杯。結局、小川―石山―田口―清水のリレーの前に9安打をマークしながらも打線がつながらず最後まで沈黙しての完敗だった。