オールブラックスに日本代表は31-38で敗れたが過去最少失点差に迫る大善戦を見せた。(写真・AP/アフロ)
なぜラグビー日本代表はW杯3度Vオールブラックスを相手に過去最少失点差に迫る大善戦を演じることができたのか?
試合終盤の集中力もレベルアップしなければならない部分。
残り時間14分でオールブラックスのロック、ブロディ・レタリックが退場処分で抜けていた。ここでの日本代表は、中村曰く「イケる雰囲気になった」。しかし、その時の24―35というスコアをひっくり返すには至らなかった。39分の姫野のトライなどで31―34とするまでの間に、攻め込んだ先での落球、スクラムでの反則で好機を逸した。
姫野が言う。
「疲れて集中力が散漫になった部分がある。そこを改善しないと、テストマッチには勝てない」
日本代表は、ここから欧州遠征に出て、11月12に英・ロンドンでイングランド代表、20日に来年W杯が行われるフランス・トゥ―ル―ズでフランス代表と対戦する。
中村はこう決意を語った。
「いままで通り練習でハードワークして、いいコミュニケーションを取って…と、これまで同様、より細かいところまで確認し、積み重ねていくだけです」
ラグビー王国との歴史的勝利を逃して本当に悔しがれる位置に、日本代表は到達しているとも言える。「欧州では勝つ」と、姫野は強調した。
(文責・向風見也/ラグビーライター)