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前日の公式会見に出席したコスタリカのスアレス監督(左)とエースFWキャンベル(右)の2人。母国メディアからスペイン戦の0-7敗戦の原因などを問う厳しい質問が飛び一触即発の不穏なムードが流れた。日本戦は相当なプレッシャーか
前日の公式会見に出席したコスタリカのスアレス監督(左)とエースFWキャンベル(右)の2人。母国メディアからスペイン戦の0-7敗戦の原因などを問う厳しい質問が飛び一触即発の不穏なムードが流れた。日本戦は相当なプレッシャーか

今夜の日本戦に重圧?!コスタリカ指揮官が公式会見で母国メディアの批判に一触即発“不穏ムード”「今は口論すべきではない。勝ちにいく」

  FIFAワールドカップ・カタール大会のグループE第2戦、日本代表-コスタリカ代表が今日27日13時(日本時間同19時)に、ドーハ郊外のアフメド・ビン=アリー・スタジアムでキックオフを迎える。26日には両チームの公式会見が行われ、コスタリカは、ルイス・フェルナンド・スアレス監督(62)とエースのFWジョエル・キャンベル(30、クラブ・レオン)が出席。指揮官は「スペイン戦とは違う試合になる。勝ちにいく」と力を込めたが、スペイン代表に0-7で大敗した初戦の原因を厳しく問う母国メディアとの間で“一触即発”の不穏なムードが漂う場面もあった。コスタリカにとって日本戦は相当なプレッシャーがかかりそうだ。

「私にはスペイン戦への後悔も反省もない。これはレッスン」

 

 リセットして前へ進みたい指揮官とエースストライカー。まさかの大敗を喫した初戦の原因をさらに問い詰めたい母国のメディア。思いがほとんど噛み合わないまま、約35分間に及んだコスタリカの公式会見は、途中から一触即発の不穏な雰囲気が漂う異例の展開となった。
 ドーハ郊外にあるメインメディアセンター1階のカンファレンスルームで行われた公式会見。森保一監督(54)とMF遠藤航(29、シュツットガルト)が出席した日本に続いて、コスタリカはスアレス監督とキャンベルが登場。冒頭で指揮官が日本戦への抱負を語った。
「明日は初戦とは違う試合になる。勝ちにいく」
 しかし、続く質疑応答で問われたのは未来よりも過去だった。
 日本が4度のW杯優勝を誇るドイツ代表を2-1と逆転。世紀の番狂わせで世界を驚かせた直後にキックオフを迎えた初戦で、コスタリカはスペインに0-7で大敗した。前半31分までに3点を奪われ、一気にペースを握られた展開をキャンベルはボクシングに例えた。
「強烈なブローを食らってしまった感覚だった」
 直後にシステムを[4-4-2]から[5-4-1]にスイッチ。失点の連鎖を断ち切る戦い方に転じたが、波に乗ったスペインを止められない。後半にも4ゴールを追加され、攻めても前後半を通じて1本のシュートを放てないまま試合終了を告げる笛を聞いた。
 27日の第2戦で日本にも敗れて連敗を喫し、もうひとつの試合でスペインがドイツに勝つか引き分けた瞬間にグループステージ敗退が決まる。追い詰められたコスタリカだが、ファイティングポーズは失われていない。スアレス監督は「失敗を生かす」と努めて前を向いた。
「スペイン戦のような負け方は、もちろん繰り返したくない。それでも重要なのは何が起こったのかを、何が間違っていたのかをしっかりと分析し、あまりなかったけれども、何がよかったのかを見つける作業だ。私にはスペイン戦への後悔も反省もない。これはレッスンであり、私はいつも学んでいる。次の挑戦で繰り返さないことが非常に大事になる」
 しかし、母国のメディアは初戦の結果を依然として受け入れていなかった。
 なぜ7ゴールも奪われて負けたのか。挙手する記者が変わっても、マイク越しにぶつけられる質問のニュアンスは同じだった。なかにはコスタリカ国内で渦巻く批判を取り上げ、スアレス監督の胸中を問う質問も飛んだ。指揮官は苛立ちを覆い隠すように、静かに言葉を返した。
「批判することは簡単だ。そして、批判に対して反論することも簡単だ。人間はそれぞれ意見を持っているが、いまは口論すべきではない。私からメッセージを送るとすれば、それは『戦い続ける』となる。戦い続けなければ、そこで終わってしまう。何よりも、負けてもまた立ち上がればいい。そして、私はリスクを恐れていない。リスクを冒せば、必ずいい景色が見えてくる」

 

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