2000万罰金騒動を乗り越え”声出し応援エリア解禁”に浦和サポーター燃える…主将の西川は鳥肌…ACL決勝T1回戦快勝を鼓舞
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)東地区の決勝トーナメント1回戦が19日に埼玉スタジアムで行われ、浦和レッズが5-0でマレーシア王者ジョホール・ダルル・タクジムに快勝してベスト8へ進出した。新型コロナ禍で禁止されている声出し応援を繰り返し、歴代最高額の2000万円の罰金を科されたばかりか、Jリーグへ抗議する横断幕も掲出したファン・サポーターが、声出し応援エリアが設置された一戦でうっぷんを晴らす応援を展開して浦和を熱く鼓舞した。
「あのチャントを聞くのに、本当に何年かかったか」
一発勝負で行われるジョホールとのラウンド16へ、埼玉スタジアムのピッチに入場してきた浦和の選手たちの視界に、いつもとは異なる光景が飛び込んできた。
バックスタンドの1階席に赤く、そして巨大な英語が掲げられていたからだ。
「REDS GO TO THE WORLD」
否が応でも目に留まる英語のパネル群の下には、今後へ向けたファン・サポーターの決意表明とも受け取れる、英語によるこんな横断幕も登場していた。
「We Are Diamonds Yes We Love You Boys In Red We Stand Beside You Forever Alwayss Yes Red Diamonds」
Jリーグが定める「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」で禁止されている、意図的かつ継続的な声出し応援をJ1リーグ戦でファン・サポーターが繰り返したとして、浦和に歴代最高額に並ぶ2000万円の罰金が科されたのが7月26日だった。
直後の試合後には「同じ方向を向いた先にある熱狂なきスタジアムがJの理想の姿?」や「公平な処分Jリーグへ心から願う理想の姿」などの横断幕をいっせいに掲出。6月から進められている声出し応援の段階的な緩和だけでなく、制裁を科したJリーグそのものへ抱く大きな不満が反映されているとして大きな波紋を広げた。
迎えたACL東地区のノックアウトステージ。日本で集中開催されるラウンド16から準決勝までの計7試合で声出し応援エリアが常設され、不満を溜め込んでいたファン・サポーターが一気に熱い気持ちを解放して選手を後押しした。その試合前には、浦和の守護神、キャプテンの西川周作(36)は、万感の思いで胸を震わせていた。
「ウォーミングアップのときに僕のチャントを、3年ぶりぐらいに歌ってくれたんです。あの時点でもう鳥肌が立ちました。あのチャントを聞くのに、本当に何年かかったか。すごく楽しみにしていた自分がいたんです」