中央大は6位に入り10年ぶりのシード権を獲得。アンカーの井上大輝(右)は駒大の青柿響と一時デッドヒートを演じた(写真・アフロ)
青学大圧勝Vの裏で広がる箱根駅伝の“格差“…人気校はさらに強く予選会校は留学生頼み
「高校生も留学生がいるチームは増えていますし、実業団も同じです。留学生のいないチームにはものすごいビハインドになりますが、大学の考え、チームの考えがありますので、個人的に異論はありません。出場できるのは1校1名なので、常識内の範囲だと思いますし、箱根駅伝では日本人選手だけでも勝負できると思っています」(A監督)
SNS全盛の時代、昔と違って、入学前に多くの情報を得ることができる。寮の設備や練習環境なども高校生がチームを選ぶときの重要な要素だ。とにかく予算が潤沢にある大学はスカウティングが有利になる。
同じ大学スポーツでも米国のNCAAは3つのディビジョンがあり、運動部の予算でわけられる。最も代表的な例はスポーツ奨学金の枠数だ。バスケットボールの場合、ディビジョン1は最大13名、ディビジョン2は最大10名、ディビジョン3は0名と決まっている。日本の大学スポーツにそんな区分けはないが、箱根駅伝を目指す大学の“格差”が大きくなっていることを考えると、今後は何かしらの対策が必要になるかもしれない。(文責・酒井政人/スポーツライター)