レンジャーズ地元紙が大谷翔平のトレード獲得案を提言…「一人で主力投手、4番打者、左の野手と3つの問題点を解決できる」…最有力はドジャースとの見込みも
だが、一方で今季レンジャーズがア・リーグ西地区で3位だったエンゼルスにも5ゲーム差を付けられた4位に低迷したことを問題視。
「もし大谷がエンゼルスを出たいとするならば、その理由のひとつは、負けることに疲れたということだろう。レンジャーズは州所得税(の恩恵)や(メキシコ風の)テキサス料理といったもの以外にも、大谷に(勝てるチームであることを)売り込まなければならない」とした。
レンジャーズは21日に世界一3度の名将、ブルース・ボウチー氏の監督就任を発表したばかり。パドレス時代にボウチー監督のもとで先発ローテーを守ったクリス・ヤングGMは、3年契約を結び世界一へ本腰を入れているが、勝てるチームを求める大谷が、現状ではエンゼルスより下にいるレンジャーズへトレード移籍することは現実的ではない。しかもレンジャーズは決して資金力が有り余っているチームとも言えない。
同コラムニストも、その点は認識しているようで「彼を獲得するためには若手有望選手だけでなく資金力のある球団でなければならない」とし、それらの条件を満たしているチームとして、ドジャース、ヤンキース、メッツ、レッドソックスの4球団の名前を挙げた。さらに年俸総額とファームシステムの両方で15位以内の球団を調べた上で、レンジャーズとロッキーズの2球団を付け加えた。
「レンジャーズは、ドジャース、ヤンキース、メッツのような資金はないが、ヤンキースが、この冬にアーロン・ジャッジとどれだけ巨大な契約をするかを見極めなければならない。年俸総額で1位のメッツはすでに上限に達してしまっているかもしれない。若手有望選手については、ドジャースは有望選手上位100人に7人おりレンジャーズよりも1人多い」とも指摘。その上で「(トレード移籍の)最有力候補はドジャース」という結論を記した。
「(ドジャースなら)大谷は引っ越す必要がないのかも。もし(レンジャーズのような)同じ(ア・リーグの)地区のチームにトレードするのが難しいと考えるのであれば、同じ市場の街(ロス)にスーパースターを移籍させる意味も考えるべき」と説明している。
10月1日に調停を回避して大谷が結んだ1年3000万ドル(約44億7000万円)は、「トレードには“お手頃な値段”」とされており、来年オフには、FA権利を得るだけに、今なおトレード説が燻っている。
同じく調停を回避してレッドソックスと2020年1月に2700万ドル(約40億円)で契約を結んだムーキー・ベッツは、その1か月後にドジャースにトレードされた例もある。大谷の去就は、売却を発表しているエンゼルスを買う新オーナーの意向次第ともされているが、まだその新オーナーは決定していない。