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川崎フロンターレからW杯代表に選ばれた谷口(左)と山根。谷口は鼻骨骨折を負った
川崎フロンターレからW杯代表に選ばれた谷口(左)と山根。谷口は鼻骨骨折を負った

森保ジャパン最終ラインの“野戦病院化”が止まらない…冨安に続き谷口も鼻骨骨折…大丈夫なのか?

  カタールW杯に臨む日本代表に選出されているDF谷口彰悟(31、川崎フロンターレ)が6日、鼻骨の骨折を明らかにした。5日のFC東京とのJ1リーグ最終節で痛めたもので、本番では患部を保護するフェイスガード着用も検討している。DF中山雄太(25、ハダースフィールド)が今シーズン絶望の大怪我を負い、DF冨安健洋(24、アーセナル)も右太もも付近を痛めて戦線離脱するなど、20日の開幕を前にして最終ラインの選手に怪我人が相次いでいる。

 「(骨折した)鼻は『やれ』と言われたらいつでもできる」

 

 人目に触れさせないための配慮からか。患部は肌色のテープで覆われていた。
「これは傷です。傷(を隠すため)のテープですね」
 6日に川崎市の麻生区役所広場で開催された「世界への想いをかたーる!日本代表選手壮行会」。川崎が主催し、川崎市などが協力したイベントに、谷口はともにカタールW杯に臨むチームメイトのDF山根視来(28)と出席。鼻を覆うテープの意味を説明した上でこう続けた。
「はい、折れていました」
 FC東京のホーム、味の素スタジアムに乗り込んだ5日の明治安田生命J1リーグ最終節。相手が右CKを獲得した後半20分のピンチで競り合った際に、味方選手のひじが顔面を直撃。懸命に痛みをこらえ、鼻血を必死に止血しながら谷口はフル出場した。
 試合は10人と数的不利に陥りながらも、川崎が3-2で激闘を制した。しかし、首位の横浜F・マリノスがヴィッセル神戸に快勝したため勝ち点2ポイント差は変わらず、2007-09シーズンの鹿島アントラーズに続く、史上2クラブ目のリーグ戦3連覇を逃した。
 敵地へ駆けつけたファン・サポーターが陣取るゴール裏へ向かい、悔しさをにじませながら感謝の思いと来シーズン以降の逆襲を誓った直後だった。収まらない痛みが最悪の事態を確信させていたのだろう。谷口自身は骨折している可能性もあると言及していた。
 そのまま向かった川崎市内の病院で、覚悟していた通りの診断が下された。31歳になって初めて臨む、悲願のW杯を直前に控えた状況で負った怪我。しかし、谷口は動じていなかった。
「呼吸がしづらい、とまではいかないですけど、多少は話しづらいところはあります。あとはまだ鼻血がちょっと出るとか。ここからどのように処置をしていくのかは、ドクターと話し合っていかなければいけないんですけど、うまく治せるようにしたいですね」
 全治を含めた詳細はまだわからない。それでも、谷口はすでに決意を固めていた。
「正直、鼻は『やれ』と言われたらいつでもできると思っているので。そこは怖さ次第かな、と。もう一回ぶつかればもう一回折れるだろうし、そこは別にあまり気にはしていません」
 カタールの地へ乗り込む日本代表メンバー26人を、都内で記者会見に臨んだ森保一監督(54)が一人ずつ読み上げる形で発表したのが1日。7大会連続7度目のW杯へ、いよいよ臨戦モードに突入したはずが、逆に数日の間に怪我人が相次ぐ非常事態が生じている。

 

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