千賀滉大争奪戦でカブスが“鈴木誠也ルート”で一歩リード?
ウルフ氏の「それは米国選手が考えるよりも重要なことだ。米国の選手たちは、ここに住んでいて、その都市を訪れたことがあるだろう。彼らは選手、コーチを知っている。彼らが持つ人間関係やネットワークを通してチームと多くのつながりを持っている。だが、日本選手のほとんどは(米国での経験が)初めてのことになる」とのコメントを紹介した上で、鈴木ルートの強みを強調した。
一方で「もしカブス側に千賀獲得を断念する理由があるとすれば、千賀が2022年シーズンの前半に右前腕の張りで2度負傷者リストに入ったことだろう。ウルフ氏は『シーズンの終わりには何の問題もなかった』と語っている」とも付け加えた。
またレッドソックスも千賀の獲得に興味を示しているという。
千賀の米での評価は、日に日に上昇。スポーツメディアの「ジ・アスレチック」は、FA市場の先発投手トップ20人のランキングを発表して千賀を5位に入れた。
「日本の過去10年を見てエリート投手の1人である千賀は、今年のFAのワイルドカードだ。国やリーグには関係なく、スターレベルでの活躍が、MLBにそのまま確実に置き換えられることはめったにないが、29歳までの千賀の素晴らしい経歴とFAの権利を持つ立場から(オファーは)相当の金額になると予想される」と評価。
「千賀は148イニング、防御率1.96、159奪三振の成績を残した今季を含め、日本での11シーズンで防御率2.42、9イニングあたりで平均10.0三振を奪っている。彼の比較的高い四球率が問題となる可能性もあるが、千賀の90マイル後半から100マイルに届く速球や非常にいいフォークボール、2種類の変化球を使えるという投球は、それを補う素晴らしいもの」と紹介した。
さらに「千賀のスカウトリポートのいくつかでは2種類の球種を投げる救援投手としてMLBで最も圧倒できるチャンスがあるとされており、もしかしたら彼の制球難の解決が難しいようであれば、リリーフ起用が代替案となるかもしれない。だが、多くのチームは彼に先発として期待を寄せ、長期契約をオファーするとみられる。彼はソフトバンクと5年契約の延長をしたが、MLBを目指すためのオプトアウト条項が含まれていた」と説明した。
またFOXスポーツはFAランキングの20位に千賀を入れ、最も適したチームとしてメッツ、レンジャーズ、ヤンキース、パドレス、レッドソックス、カージナルス、エンゼルス、オリオールズの8球団をリストアップした。