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ドイツ戦予想スタメン
ドイツ戦予想スタメン

今日W杯初戦!森保ジャパンがドイツ戦で「サプライズを起こす」シナリオとは?

 バイエルンで育まれたコンビネーションが、そのまま代表へ持ち込まれる。左ふくらはぎの違和感が完全に癒え、22日の非公開練習ではフルメニューを消化した守田も「クラブの形がそのまま来られるのは怖い」と警戒するなかで、ブンデスリーガ1部の戦いでバイエルン勢と何度も対戦してきた遠藤は、ドイツを別の視点でとらえている。
「相手のどこがよくて、何をしてくるのかがほぼわかっている点で、イコール、ドイツ代表への対策になる。いままでドイツ代表の選手たちとリーグ戦で戦える状況にいた、というのが大事だと考えたときに、自分の場合はもう準備ができていることになる」
 それでも、ゴールがほしい場面は必ず訪れる。FW浅野拓磨(28、ボーフム)は「日本のスピードはどの国を相手にしても絶対に武器になる」と自信を込め、前田の思いも代弁するように、スピードを守備だけでなく攻撃にも生かす場面を具体的に思い浮かべている。
「僕がいつも味方に『周りが見えてなくても、厳しいなと思ったらスペースに放り込んでくれ』と言っています。僕自身はどのようなボールに対しても前線で反応するし、たとえ相手ボールになったとしても、次の瞬間には相手にとって苦しい状況を作り出す準備を常にしています」
 W杯のグループステージ初戦で敗れながらチームを立て直し、決勝トーナメント進出を果たしたのはわずか8チームしかない。最終的には南アフリカ大会を制したスペイン代表や、直近では前回ロシア大会で日本に敗れたコロンビア代表が名を連ねる。
 8チームに共通しているのは、すべてが第2戦で勝ち点をあげている点だ。しかもスペインやコロンビアなど6チームは、白星とともに盛り返している。日本も黒星スタートを喫した場合、中3日で迎える27日のコスタリカ代表戦が生きるか、死ぬかの分水嶺になる。
 もっとも、いまは目の前のドイツ戦だけにすべての神経を集中させる。
 22日にはグループCの初戦で、優勝候補の一角アルゼンチン代表がサウジアラビア代表に逆転負けを喫する世紀の大番狂わせが起こった。守田は「現代サッカーでは、ボールの保持率と試合の結果はあまり比例しないですね」と笑った。アジア勢の勇姿に刺激を受け、背中を強く押されながら、グループステージ突破を引き寄せるためのシナリオを細部まで煮詰めていく。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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