明日W杯コスタリカ戦…勝利でも森保Jに残る”最悪のシナリオ”とは?
ボール回しなど冒頭部分がメディアに公開された練習には、古傷でもある右太もも裏の違和感を訴えているDF冨安健洋(24、アーセナル)と、ドイツ戦で左太もも裏を痛めたDF酒井宏樹(32、浦和レッズ)が24日の練習に引き続いて参加しなかった。
特に酒井は前日、ドーハ市内の病院で検査を受けている。練習後の取材対応で検査結果などの詳細には言及しなかった酒井は、コスタリカ戦の欠場を示唆している。メディアから「次の試合に関しては、誰かに託すことになるのでしょうか」と問われた直後だった。
「現実的にはそうだと思いますけど、それに関しては(森保監督と)としゃべっていないので。もちろん『行け』と言われたら行きますけど」
違和感ではなく痛みを覚えたからこそ、酒井は後半30分にMF南野拓実(27、モナコ)との交代でベンチへ下がらざるをえなかった。コスタリカ戦の右サイドバックには山根視来(28、川崎フロンターレ)か、右でもプレーできる長友が回る形になるだろう。
酒井だけでなく冨安のプレーも難しいだろう。しかし、初戦から中3日というスケジュールを踏まえて、先発全員ではないにしても、第2戦である程度のメンバーを入れ替える方針を森保監督は以前から示していた。24日のメディア対応ではW杯は総力戦だとあらためて強調している。
「これまで通り、目の前の試合に向けて最善の準備をするだけです。試合が終わった当日は勝って喜ぶことや、悔しかったり辛かったりしたことはありますけど、成果も課題も含めて、過去のことはすべて今後に向けてポジティブに変換する作業を続けてきたので」
最終戦をめぐる“最悪のシナリオ”をあれこれと考える前に、まずはコスタリカに勝って勝ち点を6に伸ばさなければ何も始まらない。そして、スペインとドイツの試合結果は日本にはどうすることもできない。27日のキックオフは日本対コスタリカの13時(日本時間19時)に対して、スペイン対ドイツは22時(同28日午前4時)。文字通り人事を尽くして、そして天命を待つ。
(文責・藤江直人/スポーツライター)