海外メディアは日本のスペインを破る“番狂わせ”をどう報じたか…「2度目の熱狂」「武士道の勇気」「逆転ゴールのVAR判定に物議」
欧州をカバーする「スカイスポーツ」は「田中の論議を呼ぶゴールがスペインを呆然とさせたが、両チームともに(決勝トーナメントに)勝ち残る」との見出しを取り「前半にリードを許す展開から論争を起こす日本のゴールがスペイン相手に2-1の逆転をもたらし、歴史的なW杯の番狂わせをまた一度引き起こした。エンリケ監督のチームがドイツを得点差で上回って2位で勝ち進む中でグループEの首位の座をつかんだ」と伝えた。
記事はVAR判定でアシストが認められた後半6分の逆転劇の場面をクローズアップ。
「ネビル氏とスーネス氏は決勝ゴールに疑念を呈す」として、元イングランド代表のギャリー・ネビル氏の「ライン上にある高い位置のカメラはボールの一部がライン上にあるかもしれないことを示している。だが(大会で)最初の(VARにより取り消された)オフサイドゴールだったエクアドル対カタールの試合で、私は正確な角度からの映像を与えられず、少しばかり(判断に)苦労したことがあり、何かしっくり来ていない。プレミアリーグで我々はVARカメラのすべてを見ることができるが、ここではそれがない」という意見を紹介。
また元スコットランド代表のグレアム・スーネス氏も、こう指摘した。
「最終的に出す映像を長い時間、見せなければ、見せないほど、何か面倒なことになっていると考えさせるだろう。今、8000万人のドイツ人たちが怒っている。あのプレーでボールがラインを割っていないという事実を待っていることだろう。ドイツはサッカー小国ではない。なぜFIFAは我々に何かを見せることはせず、論議を巻き起こさせるのだろうか。なぜ彼らは我々に見せないのだろうか。どうか我々に明らかにしてほしい」
英高級紙「ガーディアン」は「日本が論議を呼ぶ形でスペインにショックを与え、ドイツを大会から転げ落とす」との見出しを取り、日本のスペイン戦勝利と、ドイツがコスタリカに勝利しながらも得失点差でグループステージ敗退となったことを報じた。
記事は「日本は第1戦でドイツを破る驚愕の衝撃を与えたが、その1度だけで満足せず、今度はタレントが豊富なスペインを破り2度目の熱狂状態を作り出した。ますます予測がつかなくなる今回のW杯でまたアジアのチームが16強入りを確定させた」と紹介。
「ハーフタイム後の堂安と田中の続けざまの2ゴールがスペインに低温ショックを与え、メトロノームのようなリズムを奪い取り、ごみ袋の中へと投げ入れ丁寧に処分した」と日本サポーターの試合後のスタンドの清掃活動も掛け合わせながら日本の勝利を報じた。