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日本はクロアチア戦に向けて練習を再開。堂安律は「日本の歴史を変えたい」と決意を語った
日本はクロアチア戦に向けて練習を再開。堂安律は「日本の歴史を変えたい」と決意を語った

有言実行の“ニューヒーロー”堂安律がSNSバッシングを恐れずビッグマウスを続ける源泉とは…クロアチア戦に向け「戦術よりも球際で引かずに戦う姿勢が大事。日本の歴史を変えたい」と決意

 時にはやや過激に聞こえる堂安のビッグマウスは、反攻へ転じる上で、自らの心を鼓舞するラッパととらえれば合点がいく。つまりドイツ戦後のビッグマウスがスペイン戦の活躍の序曲になった同じ図式で、スペイン戦後のそれをへてクロアチア戦でも再現されるかもしれない。
 実際、グループステージを通して、攻撃では改善点があると堂安は訴える。
「日本がボールを保持してるときにビッグチャンスを作れていない、というのは正直、見ているみなさんだけでなく僕ら選手たちも感じている。もっとシンプルにロングボールを使って、相手の背後を攻めてもいいと思う。実際にチャンスになっているのはロングボールを蹴って、セカンドボールを拾って、そこからの2次攻撃となる場合が多い。綺麗な攻撃だけじゃなくて、誰かがチームのために相手の背後に走る、というのは必要になってくると個人的には思っている」
 コスタリカとの第2戦では先発を果たしながら、たとえ無駄走りになってもいいから相手の背後をつけなかった自身への批判も込めた提言。ドイツ戦でひときわ輝いたラッキーボーイはスペイン戦をへて、臆せず意見を言う若手のリーダーのオーラを身にまといつつある。
 前日の完全オフをへて日本は3日から全体練習を再開させた。左太もも裏を痛めていたDF酒井宏樹(32、浦和レッズ)が10日ぶりに復帰した一方で、体調不良を訴えたMF久保建英(21、レアル・ソシエダ)はドーハ市内の宿舎ホテルで静養した。スペイン戦で通算2枚目のイエローカードをもらったDF板倉滉(25、ボルシアMG)もクロアチア戦は出場停止となる。
「彼(板倉)自身が一番悔しいはずなので。彼の分まで戦う、と簡単には言えないけど、彼が試合を見たときに誇らしく思えるようなプレーを全員で演じたい。彼の力がこれからも絶対に必要になるのでしっかりと休んでもらって、次につなげたい」
 明言こそしなかったが、文脈をたどれば東京五輪代表の盟友でもある板倉への思いを介して、堂安はクロアチアに勝利すると誓っている。さらにこんな言葉も紡いだ。
「ここまできたら対戦相手はすべて強い。ただ、自分たちもドイツ、スペインを倒した自信を持って臨む。全員が体を投げ捨ててでも戦い抜く覚悟はできています」
 先発はもちろん、ベンチスタートでもチーム全員が一丸となって戦う姿勢は変わらない。クロアチア戦のキックオフまでのカウントダウンに胸の鼓動の高鳴りをシンクロさせ、燃えたぎる真っ赤な炎へと昇華させながら、堂安は日本サッカー界の歴史を塗り変える大一番を待つ。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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