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アルゼンチンのメッシとフランスのエムバペは共に5ゴールで得点王争いをしている(写真・AP/アフロ)
アルゼンチンのメッシとフランスのエムバペは共に5ゴールで得点王争いをしている(写真・AP/アフロ)

今日W杯決勝!メッシのアルゼンチンか、エムバペの仏か…攻撃、守備、組織、采配の観点で比較分析してみると…

  FIFAワールドカップ・カタール大会の決勝が今日18日18時(日本時間19日0時)、アルゼンチン代表とフランス代表の顔合わせで、約8万人を収容するドーハ郊外のルサイルスタジアムでキックオフを迎える。ともにパリ・サンジェルマンに所属する両チームのエースで、5ゴールで大会得点王争いのトップに並ぶFWリオネル・メッシ(35)、FWキリアン・エムバペ(23)の対決でも注目を集める大一番。勝者が歴代単独4位となる、通算3度目の優勝を果たす頂上決戦の行方を攻撃力、守備力、組織力、采配力に分けて比較してみた。

 

 攻撃力はエムバペ率いる仏に軍配

 

 両者の初顔合わせは1930年の第1回W杯ウルグアイ大会のグループステージまでさかのぼる。このときは準優勝するアルゼンチンが1-0でフランスを下した。以来、計12試合の対戦があり、アルゼンチンが6勝3分け3敗とリードしている。W杯では4度目の対決の行方はどうなるのか。
 ともに5ゴールで得点王争いをしている、メッシとエムバペの対決に注目が集まる【攻撃力】の比較ではフランスに軍配が上がるといっていい。
 準決勝までの6試合における総得点は、フランスの「13」に対してアルゼンチンが「12」と遜色ない。エムバペは主戦場とする左サイドから縦への群を抜くスピードでチャンスを作り出し、中央へ切れ込んでは積極果敢にゴールを狙う。今大会で4バックと3バックを使い分けるアルゼンチンは前者を採用し、右サイドバックと右サイドハーフでエムバペ封じを講じてくる可能性が高い。
 しかし、警戒を要するアタッカーはエムバペだけではない。
 中盤ではアントワーヌ・グリーズマン(31、アトレティコ・マドリード)が神出鬼没の動きでチャンスメーク。右サイドではウスマン・デンベレ(25、バルセロナ)が左右両足を遜色なく使える特徴を生かしたドリブルで仕掛ける。そして、最前線では36歳のベテラン、オリヴィエ・ジルー(ACミラン)が3位タイとなる4ゴールをあげて存在感を示している。
 ここまでの6試合で最も苦しめられたイングランドとの準々決勝は後半33分、左サイドからグリーズマンが上げたピンポイントクロスをジルーが頭で叩き込んだゴールが決勝点となった。今大会のグループステージで、ティエリ・アンリが持っていたフランス代表最多得点記録の「51」に並んだジルーは、決勝トーナメントでさらに「53」にまで伸ばしている。
 準々決勝とモロッコとの準決勝ではエムバペにゴールは生まれていない。それでもしっかりと勝ち進み、2大会連続4度目の決勝進出を果たせたのは、誰からでもチャンスを作り出し、速攻にポゼッションも織り交ぜるフランスの多彩な攻撃力があるからだ。
 一方のアルゼンチンは、3つのPKを含めた5ゴールに加えて、アシストも3つマークしているメッシの好調ぶりがチームに大きな波及効果を与えている。
 基本的にはメッシを2トップの一角にすえた[4-4-2]システムで、メッシ以外のフィールドプレーヤーが守備にも奮闘する戦い方で試合に入る。さらに初戦でサウジアラビアに逆転負けを喫したショックキングな船出が、アルゼンチンのポジティブな変化を導いている。
 サウジアラビア戦でベンチスタートだったMFエンソ・フェルナンデス(21、ベンフィカ)やMFアレクシス・マク・アリステル(23、ブライトン)、そしてFWフリアン・アルバレス(22、マンチェスター・シティ)らの若手がいまでは先発に定着している。
 メッシのゴールで先制したメキシコとのグループステージ第2戦では、後半42分にメッシのアシストからフェルナンデスがダメ押しゴール。ポーランドとの最終戦でもマク・アリステルの先制点に続いて、大会初先発のアルバレスが追加点をゲット。グループCを首位で通過した。

 

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