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アルゼンチンのメッシとフランスのエムバペは共に5ゴールで得点王争いをしている(写真・AP/アフロ)
アルゼンチンのメッシとフランスのエムバペは共に5ゴールで得点王争いをしている(写真・AP/アフロ)

今日W杯決勝!メッシのアルゼンチンか、エムバペの仏か…攻撃、守備、組織、采配の観点で比較分析してみると…

 決勝トーナメントに入ってからはメッシ、アルバレスがともに3ゴールをマーク。通算4ゴールの後者はジルーとともに、得点ランキングで3位タイにつけている。今大会で最年少となる44歳のリオネル・スカローニ監督の決断力のもと、グループステージ途中で序列を上げた選手たちの必死さや泥臭さが、アルゼンチンの2大会ぶり6度目の決勝進出に大きく寄与している。
 さらに若手選手たちはいずれも、スーパースターのメッシに憧れながら十代をプレーした。5度目のW杯で、自身にとって悲願でもある初めての優勝を誓うメッシのために、という強い思いがチーム全体に伝播。結果としてアルゼンチンの結束力を高めている点も見逃せない。
 両チームの【守備力】はどうだろうか。
 6試合における総失点はともに「5」で並んでいるが、モロッコとの準決勝以外はすべて失点しているフランスに、決勝を前にして非常事態が生じている。
 メンバーを落として敗れたチュニジアとのグループステージ最終戦を除いて、フランスはほぼ不動の陣容で戦ってきた。しかし、モロッコ戦ではボランチのアドリアン・ラビオ(27、ユベントス)とセンターバックのダヨ・ウパメカノ(24、バイエルン・ミュンヘン)が欠場した。理由は体調不良で、原因はスタジアムやホテルなどで効き過ぎている空調とされている。
 幸いにもラビオとウパメカノは決勝へ向けた16日の練習で復帰した。しかし、今度はモロッコ戦で先発フル出場した両センターバック、ラファエル・ヴァラン(29、マンチェスター・ユナイテッド)とイブラヒマ・コナテ(23、リバプール)、ジョーカー的な役割で起用されてきたMFキングスレイ・コマン(26、バイエルン)が体調不良を訴えて16日の練習を欠席した。
 チーム内にインフルエンザのような症状が広まっている恐れがあるだけではない。イングランド戦で先制点を決めたボランチのオーレリアン・チュアメニ(22、レアル・マドリード)が腰、モロッコ戦で先制点を決めた左サイドバックのテオ・エルナンデス(25、ACミラン)が膝の痛みをそれぞれ訴えて、同じく16日の練習に姿を現さなかった。
 離脱者続出の緊急事態も指摘されたが、フランスの『Get French Football News』は17日(日本時間18日未明)、決勝前の最後の練習で離脱していた全員の復帰を確認したと伝えている。
 ただ、選手個々のコンディションまでは報じられていない。グループステージでオーストラリアに先制され、デンマークに追いつかれ、準々決勝でもイングランドに追いつかれた守備陣、特にセンターバック陣が一抹の不安を抱えているのは間違いない。
 対照的にアルゼンチンは黒星発進で目が覚めたのか。メキシコとポーランドに快勝したグループステージの残り2戦と、難敵クロアチアを一蹴した準々決勝で相手を零封している。シュートを打たれる前に、あるいはクロスを上げられる前に体を張って阻止する守りが奏功している。
 チーム全体の【組織力】の比較はどうか。
 アルゼンチンの【組織力】は攻撃力や守備力、あるいはメッシの求心力とイコールで語られるといっていい。対するフランスの【組織力】も極めて高いレベルにある。

 

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