• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • メッシ率いるアルゼンチンの36年ぶりW杯優勝から日本代表が学ぶべき点はどこにあるのか…城彰二氏の分析
アルゼンチンのメッシが5大会目の出場となったW杯でついに頂点に立った(写真・新華社/アフロ)
アルゼンチンのメッシが5大会目の出場となったW杯でついに頂点に立った(写真・新華社/アフロ)

メッシ率いるアルゼンチンの36年ぶりW杯優勝から日本代表が学ぶべき点はどこにあるのか…城彰二氏の分析

 私はアルゼンチンのコーチングスタッフにも注目した。44歳のスカローニ監督を支えるアシスタントコーチにメッシが尊敬するアイマールや、サムエル、アジャラらW杯で活躍した経験値のある“レジェンド”を加えた。メッシを中心にした世代もバラバラで個性のあふれるメンバーを彼らがまとめたのである。日本は、初出場した1998年のフランスW杯から、すでに7大会連続出場を果たしW杯を経験したプレーヤーの何人かが指導者の道を歩み始めている。報道によれば、森保監督の続投の方向で進んでいるようだが、W杯経験のある“レジェンド”をコーチングスタッフに加えるようなアイデアがあってもいいのではないだろうか。名前だけで入れることに意味はないが、真摯に勉強し、指導に才覚のある人物を選べば、ベスト16の壁を破るための新たな方策につながるのかもしれない。
 今大会では日本を含むアジア勢が躍進。モロッコがベスト4進出を決めるなど、欧州、南米の強豪に続く第3勢力の台頭があり、スぺクタルなサッカーが展開された。5人に交代枠が増えたこともあり監督の戦術眼、采配力が勝敗を大きく左右した。またVARを含めたテクノロジーの進化がサッカーを大きく変えた。選手には、ストレスや戸惑いがあり、南米で「マリーシア」と呼ばれるような、ずる賢い駆け引きも通用しなくなってきた。4年後の北米W杯では、テクノロジーの進化に融合する新しい時代のサッカーが求められるようになるだろう。
(文責・城彰二/元日本代表FW)

関連記事一覧