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W杯で活躍した谷口彰悟が川崎フロンターレの退団を発表、海外挑戦を決断した(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
W杯で活躍した谷口彰悟が川崎フロンターレの退団を発表、海外挑戦を決断した(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

なぜ”W杯戦士”谷口彰悟は31歳にして川崎Fを退団し海外挑戦を決断したのか…カタール強豪クラブへの移籍有力

 川崎への愛着との間で揺れた末にチャレンジを選んだ谷口の強い意思[3] を、川崎側も退団という形を介して最終的に尊重した。所属クラブのない「フリー移籍」となれば、新天地となるクラブが移籍金を支払う必要がなくなり、交渉はよりスムーズに進むからだ。

 9シーズン所属した川崎と袂を分かち合った谷口はコメントの最後で、今後への不退転の決意とこれからも愛してやまない古巣へのエールを綴っている。

「私は新しいチャレンジに進みますが、私の中ではフロンターレへの思いは変わりません。日々成長するフロンターレを願っていますし、タイトルの獲得を願っています。私自身もフロンターレと共に成長していく姿を、応援していただいた皆さんに見せていけるように努力していきたい」

 川崎側も谷口の決意は変わらないと覚悟していたのか。東京五輪世代でもある柏レイソルのDF大南拓磨(25)を、今月9日に完全移籍で獲得した。谷口の離脱に備えた補強といってもいい。そして、大南の加入から10日後に発表された谷口の退団が、海外移籍を一気に加速させる。

 カタールの移籍期間は年明けの1月にスタートする。報道通りならばほとんど時間を置かずに、31歳にして心技体のすべてで円熟期を迎え、国内屈指のセンターバックの座を築いた谷口が、言葉も文化も風習もすべて異なる新天地にあえて飛び込んで新たな挑戦をスタートさせる。

(文責・藤江直人/スポーツライター)

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