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Jリーグは2024年からJ1、J2、J3をすべて20チームに統一、ルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決定した(写真・アフロ)
Jリーグは2024年からJ1、J2、J3をすべて20チームに統一、ルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決定した(写真・アフロ)

なぜJリーグはJ1、J2、J3の20チーム統一とルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決めたのか…代表課題のPK戦増加の副産物

 今シーズンのルヴァンカップは、ACLに出場する4クラブを除いたJ1の14クラブに、前シーズンにJ2へ降格した2クラブを加えた16クラブでグループステージを実施。勝ち上がった4クラブにACL勢を加えた8クラブで、ノックアウトステージを戦った。

 これをJ1・J2・J3の全60クラブが参加するノックアウト方式へ全面的に変更する。

異なるカテゴリー間での対戦を創設し、J2・J3勢が成長していく上での起爆剤として活用。結果としてJリーグ全体の価値を向上させていく狙いがあるなかで、野々村チェアマンは「カップ戦が増えれば、必然的にPK戦が増える」と明言。さらにこう続けた。

「今回のW杯でも、PK戦についていろいろな議論がなされました。PK戦というのは選手にとって本当にストレスで、PK戦そのものがどうなのか、と僕自身は感じていますけど、何かがかかったゲームでPK戦をするのが、慣れるという意味では大事な部分になる」

 PK戦の末に日本がベスト8への扉を閉ざされたクロアチアとの決勝トーナメント1回戦は、公式記録上では引き分け扱いとなる。延長戦を含めた120分間を戦い終えても1-1で決着がつかず、次の準々決勝に進むチームを決める方法となるPK戦に突入した。しかし、森保ジャパンにとってPK戦は、初陣から通算62試合目にして初めての経験だった。

 現状だけを見れば、日本代表の大半はヨーロッパ組で構成されている。クロアチアとのPK戦でキッカーに立候補したのも、出番が回ってこなかった5番手のMF遠藤航(29、シュツットガルト)を含めて、全員がヨーロッパでプレーする選手たちだった。

 ただ、Jリーグをへてヨーロッパに新天地を求める流れが今後も続くと考えれば、公式戦であるルヴァンカップを勝ち抜くための緊張感とも戦うPK戦を経験する意味は大きい。だからこそ野々村チェアマンも、会見で「慣れる」という言葉を使ったのだろう。

 来シーズンはルヴァンカップも移行期間に位置づけられる。

 ACLが今シーズンまでの「春秋制」から、9月に開幕する「秋春制」へ移行する。これを受けて3月に開幕するグループステージにはACL出場権を得ている横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島を含めたJ1の全18クラブと、J2降格する清水エスパルスとジュビロ磐田の計20チームが参加。4チームずつ5組に分かれてグループステージをまず戦う。

 その上で今シーズンまで実施されてきた、各組の1位と2位がたすき掛けで対戦するプレーオフステージを廃止。グループステージを勝ち上がった8クラブが準々決勝と準決勝をホーム&アウェイ方式で戦い、一発勝負で争われる決勝に臨む。

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