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10年前のバロンドールの表彰式でメッシが尊敬するペレと記念撮影に納まった(写真・ロイター/アフロ)
10年前のバロンドールの表彰式でメッシが尊敬するペレと記念撮影に納まった(写真・ロイター/アフロ)

亡くなった“キング”ペレにメッシ、ネイマール、C・ロナウド、エムバペらが追悼メッセージ…「彼がいなくなっても魔法は残る」

 史上最高のサッカー選手と評されてきた元ブラジル代表FWの“王様”ペレ(本名・エドソン・アランテス・ド・ナシメント)が29日、サンパウロのアルバート・アインシュタイン病院で亡くなった。82歳だった。ペレは17歳で1958年のW杯スウェーデン大会に出場して史上最年少ゴールを記録して優勝、続く1962年のW杯チリ大会、1970年のW杯メキシコ大会でも優勝し「W杯優勝3度」を成し遂げ、W杯では通算12得点、ブラジル代表では77得点を記録、現役生活で通算1281ゴールを決めた。

 エムバペ「彼のレガシーが忘れられることはない」

 

 追悼の言葉は世界中から届いた。
 セレソンの背番号「10」を受け継いでいるネイマールは自身の公式インスタグラムに3枚の写真をアップ。1枚は「王様」にふさわしい王冠を頭に乗せている白黒写真。あと2枚はペレとのツーショット写真で、こうメッセージを紡いだ。
「ペレ(が付ける)以前は(背番号)10はただの数字だった。このフレーズをどこかで読んだことがある。しかし、この美しい文は不完全なものだ。ペレ以前はフットボールはただのスポーツだった。ペレがすべてを変えたのだ。彼はサッカーを芸術に、エンターテイメントに変えたのだ。貧しい人、黒人、そして重要な人に声を与えた。ブラジルに視認性を与えた。サッカーとブラジルは王様のおかげで地位を上げた。彼はいなくなったが、魔法は残っている。ペレは永遠だ!」
 ネイマールは今大会のクロアチア戦でゴールを決め、代表通算ゴールでペレの77に並んでいた。
 アルゼンチン代表のリオネル・メッシは「安らかに眠れ、ペレ」とだけ書いて、インスタに3枚の写真をアップした。2枚はバロンドールの表彰式でのツーショット写真と抱擁写真。そしてもう1枚は若き日のペレのW杯の歓喜の写真だ。ペレは闘病中にもかかわらず、アルゼンチン代表が優勝した直後にインスタに「きょうもサッカーはストーリーを語り継いでいく。いつも通りに魅力的な形でだ。メッシがW杯で初優勝した。彼の軌跡にふさわしいものだ」と投稿。W杯出場5大会目にして悲願を達成したメッシを祝福していた。
 ペレは、ハットトリックを達成しながらもPK戦でアルゼンチンに敗れたフランス代表のエース、キリアン・エムバペにもPK戦での1ゴールを加えて「親しい友であるエムバペは、決勝戦で4点を決めた。彼が見せてくれた快挙はスポーツの未来に向けたプレゼントだ」とエールを送っていた。
 そのエムバペも、ペレの逝去を知ると、すぐにSNSで惜別の言葉を発信した。
「サッカーの王様は私たちの元を去ったが、彼のレガシーは決して忘れ去られることはないだろう」
 W杯では準々決勝でモロッコに敗れて敗退。泣きながらロッカーへ下がり、その後、「これが最後のW杯」とインスタで“W杯引退”を表明していたポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドも惜別の言葉を綴った。
「抱いている痛みを表現するには決して十分とはならない。何百万人もの人々に感銘を与え、昨日、今日、永遠と引き合いに出されるだろう。私に見せてくれた愛情は離れていたとしてもすべての瞬間で報いられるものだった。彼は決して忘れられることはなく、彼の思い出はサッカーを愛する我々すべてに永久に生き続ける。キングペレ、安らかに」
 またペレと同時代を過ごしたドイツ代表の“皇帝”ベッケンバウアー氏は、「今日、サッカーは史上最大の敗北を喫し、私はユニークな友人を失った。サッカーは永遠にあなたのものになります。安らかに眠ってください」と追悼。元イングランド代表のジェフ・ハースト氏は、「(私がかつてともにプレーした最高の選手ボビー・ムーアとともに)私が対戦した選手で疑いなく最高のサッカー選手。私にとってペレは歴代最高の選手であり続け、彼とピッチを共にしたことを誇りに思っている。ペレよ安らかに、そしてありがとう」と思い出をツイッターに記した。
 元スペイン代表DFのセルヒオ・ラモスも「伝説や歴史上の人物について話すのは不十分だ。キングはいなくなった。サッカーはいつもあなたを覚えている。安らかに眠れ、ペレ」と惜別の言葉を送っている。

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