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一夜明け会見で無効試合裁定について説明。左から王者のマネージャーのブリトー氏、IBFスーパーバイザーのケイルティー氏、プロデュースした亀田氏、重岡が所属するワタナベジムの渡辺会長
一夜明け会見で無効試合裁定について説明。左から王者のマネージャーのブリトー氏、IBFスーパーバイザーのケイルティー氏、プロデュースした亀田氏、重岡が所属するワタナベジムの渡辺会長

重岡銀次朗の世界戦“疑惑裁定問題”にIBFの立会人はどんな見解を示したのか…両陣営は4.16代々木第2での再戦“仮契約”結ぶ

 “疑惑裁定”を否定したケイルティー氏だが、陣営の抗議に耳を傾けたのか、映像と共にリマッチを求めるレポートをピープルズ会長に送ったことを明かした。今後、1週間以内にIBFで会議が開かれ結論が出るという。
 この試合の勝者は、同級3位で前王者のレネ・クアルト(26、フィリピン)との対戦が義務づけられているが、重岡とのリマッチが優先される可能性があり、この日、ブリトー・マネジャーも「バラダレス自身も再戦の意思がある」として再戦を受け入れる姿勢を示した。
 ダメージの回復が間に合うかが不安だが、「3か月あれば問題はない」と言う。
 亀田氏は、東京初進出となる4月16日の代々木第二体育館での「3150FIGHT」で再戦を行うプランを発表。この日、IBFの指令が下ることを条件に、ブリトー・マネージャーと仮契約を結んだ。
 重岡も、試合後「早く再戦がしたい」と熱望。マネージャーによるとバラダレスも「試合前にたくさんのビデオを見て、タフで素晴らしい日本ボクサーであることは認識していた。実際に戦ってみていい選手だった。だからリマッチがしたい」と語っていたという。
 ただ再戦では同じ問題が起きることだけは避けたい。
 亀田氏は、再戦ではビデオ判定を導入することを要望した。
 現在は、映像によるインスタントリプレーを導入しているのはWBCだけ。故意バッティングが焦点となった寺地拳四朗(BMB)と矢吹正道(緑)のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチの再戦や、井上尚弥(大橋)とWBC王者のノニト・ドネア(フィリピン)との3団体統一戦では、実際に使う場面はなかったが、VTR判定が採用されていた。
 亀田氏は、「野球やサッカーなど世界的なスポーツではVTR判定が導入されている。WBCでは採用しているが、IBFではないというのも、おかしな話。人間の目だけで判断するのには限界がある。今回もバラダレスは頭から突っ込んで重岡選手のアゴに当たっている。痛いのは重岡選手の方…悔しい思いがあると思う」と、話の途中で、重岡の心情を思い、目に涙をためて絶句してまで、そう訴えた。
「重岡選手はお父さんが兄弟を世界王者にしようと小さい時から必死に頑張ってきた一家。亀田3兄弟と境遇が似ているし、うちのオヤジの教え方を参考にしたような話も聞いた。重岡一家の気持ちを考えるとね。本当に悔しかったと思う」
 亀田氏は、涙の理由をそう語り、「プロモーター目線から行くと、これだけの注目を集めたのはプロとして素晴らしい。本人は悔しいと思うが、ファンは注目してくれるし、次が楽しみになる」と、4.16代々木第二での再戦へ思いを馳せた。IBFの最終結論が待たれる。

(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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