2023年のF1界注目は”チーム内バトル”の行方…フェルスタッペンvsペレス、サインツvsルクレールなどに”不協和音の火種”?!
技術規則の大幅な改定が行われ、新世代と呼ばれたF1マシンによって争われた2022年のF1は、それまでコンストラクターズ選手権で8連覇していたメルセデスがわずか1勝にとどまり、勢力図が大きく変わった。
そのマシンの進化版で戦われる2023年のF1は、マシンだけでなく、ドライバーたちの戦いがどうなるのかに注目したい。
まずドライバーズ選手権で2連覇しているレッドブルのマックス・フェルスタッペンだ。実力ではフェルスタッペンの方が一枚上だが、この2連覇にはチームメートのセルジオ・ペレスのサポートがあった。しかし、2022年のシーズン終盤に起きた、ある事件によって、2人の関係は一変した。
2連覇を決めていたフェルスタッペンが、ランキング2位を狙っていたペレスとの順位の入れ替えを公然と拒否したことでチーム内に不協和音が生まれたからだ。
チームはすぐさま2人を和解させたものの、ペレスは最終的にランキング2位を逃した。ペレスがこれまでの2年間で行ってきた献身的なサポートを2023年も変わらず行うかどうかは不透明だ。
2022年は後半戦で白星を重ね、結果的に独走で連覇したフェルスタッペンだが、2023年はフェラーリとメルセデスが巻き返しを図ってくることは間違いない。チャンピオンシップ争いが混戦となったとき、重要になってくるのがチームメートのサポート。フェルスタッペンとペレスとの関係が今後、どのような展開を見せるのかは、2023年のタイトル争いにも大きく影響を与えるだけに見逃せない。
2022年の開幕戦を制して序盤戦でチャンピオンシップ争いをリードしたものの、ドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権でともに2位に終わったフェラーリもチーム内のバトルが激しくなることが予想される。
フェラーリは2022年シーズン終了後にチームのトップであるマティア・ビノット代表が辞任し、アルファロメオでチーム代表を務めていたフレデリック・バスールを新たにチーム代表に据えるという大なたを振るった。この人事にはさまざまな憶測が飛び交っている。