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井上兄弟が地元座間でのトークイベントに出演
井上兄弟が地元座間でのトークイベントに出演

井上尚弥と拓真が互いを語った兄弟同時世界王者誕生の可能性とは…今春予定の”モンスター”Sバンタム転級初戦相手候補に”超大物”WBC&WBO王者フルトンが急浮上?!

 一方の拓真も、この日、世界王座奪取の決意表明をした。
「ついに来たか。やっと返上してくれた、ずっと待っていたよ、という気持ち。このチャンスをものにして、最終的には、自分もひとつひとつ(ベルトを)集めていけたらいいなと強く感じる」
 兄が果たした4団体統一の継承という大きな目標を掲げた。
 2018年にWBC世界バンタム級暫定王者のベルトは巻いたが、翌年に同レギュラー王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)との統一戦に判定で敗れた。その後、骨のある相手との戦いを重ね、現在WBAのバンタム級のランキング2位。1位が空位のため、兄が返上したWBA王者決定戦への優先出場権を持つ。大橋会長も「拓真は決定戦に出れるように交渉中」と明言した。
 4団体統一戦のアンダーカードでは成長した姿を見せた。抜群の距離感とボディを絡めた上下の打ち分けで、日本非公認の元WBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王者のジェイク・ボルネア(27、フィリピン)を8回TKOで破った。試合前には、これまで禁じられていた兄弟スパーも解禁。尚弥は「パンチが当たらない」と漏らした。
「前の試合は詳しくは見ていなかったが、成長というより、元々ポテンシャルが高い。それをどう生かすか。トレーニング内容的には、僕と変わらない」と称え、「拓真は世界王座を獲れますか?」の問いに、いつもは弟に対して辛口の兄がこう即答した。
「獲れるんじゃないですか」
 WBAの王座決定戦での対戦相手の有力候補は、3位にいる29勝(19KO)1敗のメルビン・ロペス(25、ニカラグア)だ。かつて尚弥に挑戦状を叩きつけたことのある1m73の長身の技巧派サウスポー。4位には、過去に亀田大毅氏、河野公平氏、山中慎介氏らと戦っている40歳の大ベテラン、リボリオ・ソリス(ベネズエラ)もいて候補の1人。また兄が2度土をつけWBCの王座決定戦でジェイソン・モロニー(豪州)と対戦する予定のノニト・ドネア(40、フィリピン)も4位にいて、地元紙には、バンタム級での対戦希望選手としてモロニーと共に拓真の名前をあげている。
 拓真は、すでにそれらの対戦候補の映像をチェックしているようで「ぼちぼち(映像も)見て、どの選手が来ても大丈夫なようにしている。まずは自分を上げていくだけ」と万全の準備を整えている。
 ちなみに尚弥は、拓真の尊敬すべきところは?という質問に「ひとつあげるとするならば…。任天堂スイッチの大乱闘ゲーム(大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL)が強い。勝てなくてイライラする」と答えて会場を笑いに包んでいた。
 尚弥はファンに悲願の兄弟同時世界王者誕生を約束した。
「今、僕は(王者の)肩書きがないじゃないですか。今年はお互いチャンピオンになって、またチャンピオンとして来年を迎えられるようにしたい」
 2023年は井上兄弟の年にする。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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