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不祥事続きの日本バドミントン協会の代表理事、副会長に就任した前Jリーグチェアマンの村井満氏は組織を立て直すことができるのか?
不祥事続きの日本バドミントン協会の代表理事、副会長に就任した前Jリーグチェアマンの村井満氏は組織を立て直すことができるのか?

日本バドミントン協会副会長就任の前Jチェアマン村井満氏は“不祥事理事”を解任できなかった組織を改革できるのか…「徹底して透明性を」

 臨時理事会では全会一致で副会長就任が承認された。大きな期待を託されて協会入りした村井氏だが、同時に元五輪代表選手たちから問題も指摘されていた。
 北京、ロンドン両五輪に出場した池田信太郎さんは、村井氏の会長就任が報じられた今月13日に更新した自身のツイッター(@Dec27shintaro)でこう呟いた。
「なるべく早く村井さんに改革を進めてもらうためにも旧勢力の一掃は急務だと思っています。可能な限り綺麗な協会にして渡してあげたいと思うのは僕だけですかね」
 このツイートにはロンドン五輪女子ダブルス銀メダリストの藤井瑞希さん、かつて「オグシオ」として人気を呼んだ潮田玲子さん、小椋久美子さんらの歴代オリンピアンが賛同。臨時評議員会の採決に期待を託したが、理事や監事の顔ぶれは変わらなかった。
 池田さんが「旧勢力」や「一掃」と位置づけたのは、言うまでもなく解任動議を出された理事と監事の計8人であり、さらに否決票を投じた評議員も加わるかもしれない。記者会見では村井氏へ、解任動議が否決された件に対する思いも問われた。
「本事案の第三者委員会報告をまだ正確に読んでいないのと、一人ひとりに私が直接話を聞いたわけでもないので不用意な発言は申し上げにくいが、解任動議が出て、賛成された評議員の方もいらっしゃることは厳粛に受け止めなければいけない。一方で当事者のみなさんにも、社会を納得させられる弁明があるのかないのかも聞かなければいけない」
 村井氏は一般論を展開した上で、さらにこう続けた。
「そういうことも含めて、今後は天日干しをしていく覚悟です」
 ここで村井氏が言及した「天日干し」とは、Jリーグチェアマン時代のモットーでもあった「魚と組織は天日にさらすと日持ちがよくなる」に由来する。
「ハラスメント行為を含めたあらゆる不祥事の多くが、風通しの悪い密室のなかで行われている。なので、徹底して透明性を高めていく。バドミントン協会にとって都合の悪い部分も含めてすべて開示する。これが私に課せられた使命だと思っています」
 モットーの意味を説明した村井氏は、喫緊の課題もあげている。
「まずはガバナンス改革であり、司令塔となる評議員会と理事会が極めて重要になってきます。交通渋滞は先頭がまごまごしていると発生する。スピード感を持って司令塔の改革ができるかどうか。特に開かれた理事会になっていくためには外部の血を入れて、多様性を重視していく。こうしたところから始めていければと思っています」

 

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