不祥事続きの日本バドミントン協会の代表理事、副会長に就任した前Jリーグチェアマンの村井満氏は組織を立て直すことができるのか?
日本バドミントン協会副会長就任の前Jチェアマン村井満氏は“不祥事理事”を解任できなかった組織を改革できるのか…「徹底して透明性を」
協会の定款で理事は15人から20人と定められている。村井氏を招へいする前の時点で、中村会長は女性理事を40%、外部理事を25%とする改革案を示している。
現時点では村井氏も、外部からどのような人間を理事として招へいするのか、といった具体案は持ち合わせていない。当面は中村会長や朝倉康善副会長、毛利達彦専務理事らとコミュニケーションを密にしながら、理事に足りない人材を洗い出していく。
痛みを伴う改革の過程で、一部の理事や評議員と対立する状況が生まれるかもしれない。今後を問われた村井氏は「ある意味で、もう少し正確に情報をつかんでからですけど」と前置きした上で、8人に対する是非をしっかりと問う方針を示した。
「基本スタンスは『罪を憎んで人を憎まず』といいますか、本来は日本のバドミントン界のために井戸を掘った方々だったはずですし、過去の功績や努力に関してはリスペクトします。一方でボードメンバーとして経営判断を誤るとか、誤った方向に導いたことは絶対に曖昧にしてはいけない。ここをしっかりと識別しなければいけないと思っています」
22日付で常勤の副会長に就任した村井氏は、早くも23日から東京都新宿区内にある協会事務局へ出社。これまでは協会外部の人間という理由で開示されなかった、一連の不祥事に関する第三者委員会の報告書を精読し、自らの視点で問題の背景などを把握する作業から、自ら「フルスロットルで対応していく」と位置づけた組織改革に着手する。
(文責・藤江直人/スポーツライター)