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初ブルペンに入った新外国人の先発候補Bケラー(上)と抑え候補ビーズリー(下)。対照的なピッチングスタイルだ(写真・黒田史夫)
初ブルペンに入った新外国人の先発候補Bケラー(上)と抑え候補ビーズリー(下)。対照的なピッチングスタイルだ(写真・黒田史夫)

阪神の岡田監督が沖縄キャンプで「凄いアレやったな」と驚く…虎の新外国人4人は”アレ”を狙う救世主になれるのか?

 阪神の新外国人の先発候補ブライアン・ケラー(29)と中継ぎ候補のジェレミー・ビーズリー(28)の2人が2日、沖縄宜野座キャンプで初めてブルペン入りを果たし、それぞれがウイニングショットを披露した。一方、「3番・レフト」候補のシェルドン・ノイジー(29)と“第5の外国人”で体重120キロの“一発屋”ヨハン・ミエセス(28)の2人は2日連続のランチ特打。4人の新外国人は、岡田阪神の18年ぶりの“アレ達成”のための救世主となれるのか。

 2人のケラー。右打者幻惑のインステップ投法

 

 ケラーとケラー。
 背格好も顔つきも似ている2人がブルペンで競演した。
「確かに似ているね。よく言われる」とは、1年先輩のK・ケラーの方。
 背番号は「42」と「24」と逆さまだが、その投球スタイルも、まるで違った。先発候補として獲得された“新ケラー”のキャンプでの初ピッチングは多彩な変化球から始まった。プレートの一塁側の端を踏み、左足を右打者の方角へ向かって踏み出す極端なインステップ投法。持ち球は、父から学んだというチェンジアップ、スライダー、カットでほとんどのボールが動く。「スプリットが全盛だが、私の落ちるボールはチェンジアップ。シュート気味にひねる。そのボールに、高めのストレート、外角低めのスライダーがウイニングショットかな」と本人談。
 岡田監督は、まるで魔球のようにスピード差のあるチェンジアップに注目した。
「なんかチェンジアップか…凄いアレやったな。真っすぐでどんどん行くタイプじゃない。これまで映像を見て右打者が打ち辛そうやなと思っていたけど。実戦で投げてみて、(打者が)どんな嫌がり方をするか、相手バッターの反応を見てからでないと、ブルペンだけじゃ判断し辛い」
 熱心にチェックしていた広島の岩本貴裕スコアラーは、「ガンケルに似てインステップしてくるので右打者は苦労するかも。キャッチボールをチェックさせてもらったが、ストレートの球筋も悪くはなかった。動くボールで打ち取るだけのピッチャーでもなさそう。今後、引き続き実戦の中での投球を見ていきたい」と、マークした。
 契約を更新せずにソフトバンクへ移籍した5勝5敗のガンケルの後釜。昨季はもう一人ローテーを支えたウィルカーソンもいたが、才木、西純ら若手にメドが立ってきたと判断して今季の先発助っ人はケラー1人に絞った。
 ゴロ比率の高いグラウンドボールピッチャーに見えた。3連戦で才木、西純らの速球派に組み合わせてローテーを組めば、より効果的なのかもしれない。
 一方の勝利方程式の一角を期待されているビーズリーは、対照的な剛腕派。平均152キロのストレートには力があり、指の奥深くまで挟むフォークは鋭く落ちた。空振り率の高いスライダーも抜けずにコントロールされていた。
「特長があるよな。野手みたいにフォームが小さいから、タイミングをとり辛いかもしれない。まだまだ投げ込んで上がってくるだろう」と岡田監督。
 前出の”広島007”も「もっと荒れるのかなと思っていたが、全体的にボールはコントロールされていた」と見立てた。

 

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