4.8有明でボクシングデビュー決定の那須川天心に名門帝拳が用意するメイウェザー方式の英才育成プラン！

　無敗の天才キックボクサー那須川天心（24、帝拳）のボクシングデビュー戦となるスーパーバンタム級6回戦が4月8日、有明アリーナで行われ、日本バンタム級4位の与那覇勇気（32、真正）と対戦することが13日、東京のリッツカールトンホテルで発表された。帝拳陣営では、英才育成プランを用意。この試合はアマゾンプライムビデオで独占ライブ配信され、全米ではESPN＋で配信されるなど、全世界でも中継される方向だ。

　対戦する与那覇は「超大物を食う。オレは甘くないよ」

　何から何まで異例だった。
　会見舞台は六本木にある5つ星ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」で、報道陣は100人を軽く超え、3団体統一戦に挑むWBA、WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗（31、BMB）や、兄の前4団体統一王者の井上尚弥（29、大橋）が返上したWBA世界バンタム級王座決定戦に出場する井上拓真（27、同）ら現在の日本ボクシング界のトップランナーを押しのけて天心が会見の”トリ”で登場したのである。
　グレーのスーツにシャツをパンツに入れずに銀髪の丸刈り姿。
「気合ですよ。新人ですから」
　帝拳ジムの本田明彦会長は「天心がメインではないですよ」と当日の興行でメインを張ることは否定した。しかし、ライブ配信するアマゾンプライムビデオ側は、天心のデビュー戦を番組のメイン扱いにしたいという。
「この試合はボクシングからの果たし状。しっかりと僕が勝って証明して、尊敬や、覚悟を持ってボクシングと戦おうと思っているんで、皆さん、ご注目ください」
　すでに9日のプロテストをB級で合格した。
　民放全局がニュース配信。キック時代にはなかった注目度に「悔しい思いがあった」そうだが「新しい舞台。那須川天心の第二章としてスタートを切れた。みんなに注目されているということは分かっているし、やるべきことは分かっている。格闘技を5歳からやっているが、またデビューした時の気持ちを思い出す。ワクワクだったり、やってやるぞ、倒すぞという気持ち」と気合を込めた。
　試合前のトークバトルでは対戦相手の与那覇も負けていなかった。
「天心戦の話を聞き、これが武者震いかというほど興奮した。何者でもなかったオレが超大物を食う。一般的にボクシングは甘くはないとかいう声がチラホラあるが、僕はそうは思っていなくて、オレは甘くないよ。そういう気持ち」
　与那覇は、沖縄尚学高時代に全国高校選抜大会のバンタム級で優勝、強豪の東洋大に進んだアマエリート。2013年にプロデビューし17戦12勝（8KO）4敗1分の戦績だ。トリッキーで好戦的なボクサースタイルで、昨年10月には天心と同じくサウスポーで、天心のプロテストの相手を務めた南出仁（27、セレス）と日本バンタム級最強挑戦者決定戦を戦い、0－3で判定負けを喫している。序盤はポイントを奪われたが、後半は、ボディ攻撃や自慢のパンチのひとつでもあるアッパーなどで南出を苦しめる場面も見せた。一発一発を思い切り打ち込むタイプで、17戦8KOの戦績が示すように「空振りしても場内がどよめく」と本人が自慢するほどのパンチ力はある。