岡田阪神が“森下翔太効果”で爆勝…ルーキー“初打点&初マルチ”、4年目の井上広大が満塁弾、サトテル2二塁打2打点の大暴れ
池田氏は、「あの打席の位置にいると投手心理からすると外角ギリギリを攻めたくなる。そこを打ち損じないのだから、たいしたもの。バットスイングが速く、何しろ打席での雰囲気があるバッター。まだ一発は出ていないが彼が6、7番にいると相手チームにとっては嫌だろう」と評価した。
結局、佐藤は、4打数で2二塁打で2打点。井上は4回一死一、三塁からライトへの犠飛を決めており、この日5打点。ライトのポジションを巡る競争の中で「3番・ライト」でスタメン起用された板山は、2つの四球と1本のヒットで打線をつないだ。
池田氏は「チームに森下効果が出ている」と見ている。
「佐藤は、性格的に誰かに影響されるようなタイプではないのかもしれないが、間違いなく森下の存在に刺激を受けているように見える。摺り足にして、グリップの位置を下げ、重心の位置も変えたコンパクトな新打法を試していて、まだ1打席、1打席タイミングのとり方はバラバラだが、集中力は感じる。15日の楽天戦では4打数3安打4打点で結果につなげている。また森下と1歳違いの井上は、ステイバックの時間がなく、いわゆる“間“がないのが気になるが、岡田監督の発言と森下の積極性を見てお尻に火がついたのだろう。バットを振れるようになっている。板山、高山も目の色が変わっているのも森下の刺激。小幡とショートを争う木浪も打撃で強烈なアピールをするなど、打線の強化がテーマの阪神にあってチーム内に高いレベルで競争が起きているのはいい傾向だと思う」
実は、岡田監督も、「佐藤も、年齢で言えば一歳下の井上も間違いなく森下の刺激を受けているなあ」と指摘していた。
森下は、自主トレ中にハムストリングスを痛め2軍スタートとなったが一軍合流するなり、チームに大きな波及効果をもたらしている。
池田氏がこう続ける。
「選手を見極める力の高い岡田監督は、キャンプ、オープン戦の結果を踏まえて誰もが認める選手を開幕スタメンで使うだろうが、1年をトータルで考えると、こういうチーム内競争が戦力の層を厚くしていく。優勝へ向けての条件が順調に整っていっているのではないか」
森下が「開幕ライト」候補として急浮上しているが、岡田監督は最後まで誰を使うか悩むに違いない。阪神の次戦の練習試合は23日の中日戦。25日のヤクルト戦からオープン戦がスタートする。
(文責・RONSPO編集部)