明日タイで女子ゴルフの渋野日向子が今季初戦…参戦2年目の米ツアーで勝てるのか?
昨季は、古江、畑岡、笹生のように外国人キャディーとは契約せずに日本から呼んだプロキャディーや帯同する女性マネジャーにバッグを担いでもらった。
「その辺はまだ決めていないけど、外国人さんのキャディーはあまり考えていないかな…」
今季も〝チームしぶこ〟に変動はない。
その理由は、参戦1年目での手応えだろう。渋野の場合は、女性マネジャーが英語に堪能で、ルーリングや日々の生活に支障はない。あえて“チームしぶこ”の結束を重視する形を選んだ渋野は、「すべて一からやらんと」と気合を込めた。
オフには「股関節周りを柔らかくするストレッチ」に取り組んだ。
「スイングの傾向として上半身が強かったんです。地面を蹴る力が使えていなかったので」というのが理由だ。
石川遼(31、CASIO)の助言を受けながらスイング改造に着手。テイクバックをコンパクトにしたブレのないスイングで、昨季のパーオン率は69・37%で71位、フェアウエーキープ率は77・26%で41位。サンドセーブ率は40%で123位だった。スイングは確実に進化していてミスショットの回数は激減している。だが、一方でドライバーの飛距離が伸びないという課題が生まれた。1年を戦う中で、徐々に本来の飛距離も取り戻してきたが、さらに、その部分を補うために肉体改造に着手したのだろう。
そして、今季は、その次の段階であるグリーン周りのプレーのレベルを上げることに集中できる。グリーンを狙うショットの精度が上がれば、優勝は手の届くところにあると言っていいだろう。
渋野は、1月下旬に行われた日本航空のイベントに参加した際に、こんな決意を口にしていた。
「今年は勝つことにこだわって、自信を持って戦えるようにしたいんです。勝たないと意味がないと思うので頑張りたい」
2019年のAIG全英女子オープンの優勝で、世界に衝撃を与え、昨年8月にも再び同大会で首位に1打差に迫るV争いを演じるなど、メジャーになれば、恐るべき集中力を発揮するのが、渋野の凄さ。だが、今季は「勝ち」にこだわり、その集中力を全試合に発揮する強い心構えがあるという。
1998年生まれの黄金世代を代表する渋野は、開幕戦でどんなゴルフを見せてくれるのだろうか。