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4団体統一を成し遂げた井上尚弥が具志堅氏を越えて史上最多となる6度目のMVPを受賞(写真・山口裕朗)
4団体統一を成し遂げた井上尚弥が具志堅氏を越えて史上最多となる6度目のMVPを受賞(写真・山口裕朗)

具志堅氏超え最多6度目MVP受賞の井上尚弥がSバンタム級”最大の強敵”フルトンの映像を見て「気がついた」”死角”とは何なのか?

 プロ、アマボクシングの2022年度の年間表彰式が22日、都内の東京ドームホテルで行われ、バンタム級の4団体統一を成し遂げた井上尚弥(29、大橋)が5年連続6度目の最優秀選手賞(MVP)に選出された。通算6度目のMVPは、故・白井義男氏、具志堅用高氏を超える最多で42年ぶりの偉業。またKO賞も獲得し3年連続6度目の受賞となった。井上は5月に関東圏内でWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(28、米国)に挑戦する方向で交渉が進んでいるが「フルトンの映像しか見ていない。そこで気づいたことがある」と“弱点”を発見したことを明かした。“モンスター”が見つけ出した転級初戦で迎える最大の強敵の“死角“とは何なのだろうか?

フルトンの映像しか見ていない」

 

 東京ドームホテルで開催された表彰式の壇上には、来賓として法務大臣の齋藤健氏、スポーツ庁長官の室伏広治氏、「プロボクシングの発展を応援する国会議員の会」で幹事長を務める衆議院議員の長島昭久氏が並んだ。昨年4月に財務破綻で、一度「解散」に追い込まれるなど失墜した日本ボクシングコミッション(JBC)が、信頼や権威の回復をかけて準備した舞台。井上尚弥のMVP&KO賞のダブル受賞は、まさに新しい歴史を刻もうとしている日本ボクシング界の場にふさわしかった。
 昨年は、WBC世界バンタム級王者だったノニト・ドネア(40、フィリピン)との再戦を2回TKOで終わらせて3団体を統一。12月にWBO世界同級王者のボール・バトラー(34、英国)を11回に倒して、日本人初の4団体統一王者となった。満場一致のMVP受賞だ。
 これで通算6度目の受賞。白井氏、具志堅氏というレジェンドの持つ最多受賞記録を抜き、5年連続の受賞は2人の最多記録に並んだ。1976年から1980年まで受賞した具志堅氏の記録が更新されるのは、実に42年ぶりの快挙だ。
「凄い記録を超えることができたと思う。光栄ですし40年(以上)という数字が物語っていると思うので凄くうれしいし、今年も負けられません」
 レジェンド超えに井上も感慨深けだった。
 副賞には「JA全農いしかわ」から「53.52キロ+30グラム」の能登牛を贈られた。大の肉好きで知られる井上には最高のプレゼントだったが、バトラー戦の前日計量の1回目にデジタル式の計量器と自宅の体重計の誤差で30グラムをオーバーしたハプニングにひっかけた“洒落”。
 井上も「ネタにされたな。今では笑い話なのでいいですけど。最近、体の数値が気になるので野菜も送ってほしいですが」と笑って返した。
 すでにWBC、WBOのスーパーバンタム級で世界1位にランクされている。正式発表は、3月にずれこむが、対戦合意しているフルトン戦に向けての準備を本格スタートしている。
「フルトンの映像しか見ていない」という井上は、そこで「気づいたことがある」という。
 転級初戦でいきなり迎えることになったスーパーバンタム級最大の強敵の“弱点“なのか”癖“なのかはわからないが、ここで言って向こうの陣営に見られたらヒントになるので言わない」と口にチャックした。
 井上が「気づいたこと」とは何なのか

 

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