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日本サッカー協会が誤審を認めた広島対札幌の問題シーンを投稿したJリーグのツイートが炎上騒ぎに(写真・アフロ)
日本サッカー協会が誤審を認めた広島対札幌の問題シーンを投稿したJリーグのツイートが炎上騒ぎに(写真・アフロ)

誤審シーンを茶化した無神経な投稿放置でJリーグ公式SNSが”大炎上”…問題意識に欠けた残念な対応

18日のツイートへのリプライとして、次のようなつぶやきが投稿された。
「日本サッカー協会より、74分のシーンについてゴールラインを割っているという見解が示されました。ハイライト映像として、本ツイートは掲載を継続させていただきます」
 開き直ったかのような姿勢を感じさせる文言に対するSNSでの反応は、さらに過激なものになった。たとえば「よく世間からズレてるって言われませんか…?」や「ちょっと変えるだけなのにしないのなんで? 間違ったこと投稿してるんだよ? 悪いと思わないわけ?」、あるいは「組織の資質が問われる問題」など、まさに火に油を注ぐ状態と化した。
 誤審を含めて試合の一部になっている以上は、ハイライト映像として残すことはまだ理解できる。だからこそ、そのまま残されている「菅野の1mm…!?」という文言に批判が殺到した。さらに「菅野に失礼」や「菅野のためにも消すべき」といった指摘も相次いでいる。
 実はJFA審判委員会が誤審を発表した後に、菅野も自身のインスタグラム(@sugenotakanori)を更新。問題のシーンの映像とともに、冒頭を「私のプレーが直接関係していますので、私の言葉で発信させていただきます」で始めるコメントを投稿している。
「この試合後の誤審発表には私自身も気持ち悪さが残りますし、逆の立場であれば消化しきれない気持ちになる事は痛いほど理解できます。サンフレッチェ広島に関わる全ての方々、スタッフ、選手、北海道コンサドーレ札幌に関わる全ての方々、スタッフ、選手は人生を懸けて全力で闘い合った事は事実です。今後このようなミスが起きる事が無いようにと願うばかりです」
 自身が抱く偽らざる心境だけではない。文面からは雨中で必死の攻防を繰り広げ合った広島、そして審判団全体へ向けられたリスペクトの思いが伝わってくる。
 菅野はさらに最後を「今後この件に関しましては一切の発言、発信はいたしません。この発信内容がすべてです」と締めた。
 この部分には誤審が認められても試合が成立する状況を乗り越え、前だけを見すえて進んでいく決意と覚悟が凝縮されている。
 今週末には第2節が行われ、札幌は25日に札幌ドームでのホーム開幕戦でヴィッセル神戸と、広島は26日に再びホームで昇格組のアルビレックス新潟とそれぞれ対戦する。
 JFA審判委員会は批判を覚悟の上で、信頼を取り戻すための第一歩としてあえて誤審を認めた。すべてを受け入れた広島は、さらに審判員への誹謗中傷はやめてほしいとも訴えた。当事者の一人である菅野も真摯な姿勢を貫こうとしているのとは対照的に、肝心のJリーグが問題意識の低い、というよりも問題意識を欠いた姿勢を見せているのが残念でならない。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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