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WBCを辞退した鈴木誠也の代替選手候補として名前のあがった日ハムの松本剛(左)と阪神の近本光司(右)(写真・黒田史夫)
WBCを辞退した鈴木誠也の代替選手候補として名前のあがった日ハムの松本剛(左)と阪神の近本光司(右)(写真・黒田史夫)

WBCを辞退した鈴木誠也の代替選手は誰がベストか…第1回V戦士の里崎智也氏の意見を聞く

 侍ジャパンの予想スタメンは、1、2番が、エンゼルスの大谷翔平、ヌートバーのコンビで、3番を吉田に任せるのならば、4番のヤクルトの村上宗隆まで左打者が並ぶ。スタメン候補としては、横浜DeNAの牧秀悟、ヤクルトの山田哲人、西武の山川穂高らの右打者がいるが、鈴木の代役としては右打者が理想だろう。
 そうなると昨秋のメンバーでは、塩見が最有力候補の1人に浮上するが、下半身のコンディション不良で、沖縄キャンプの途中で宮崎西都の2軍キャンプに移動するなど、侍ジャパンに招集できる状況にはない。
 ただ里崎氏が推す松本も、昨季骨折した左膝の状態がベストとは言えず、25日の楽天とのオープン戦ではフル出場しているが、26日の阪神とのオープン戦は“休養”を取った。もし代替招集の要請が侍ジャパンからあった場合に、本人とチームがどんな判断を下すのか。
 里崎氏は、「もし松本が無理な場合は近本でしょう」と、第2候補として阪神の近本を挙げた。
 昨年の盗塁王。足のスペシャリストとしてソフトバンクの周東佑京が控えており、26日のソフトバンク戦との強化試合では、さっそく持ち味を発揮しているが、スタメン予想メンバーには機動力を使えるメンバーが少なく、近本が加われば、新たなオプションが増える。
 2年連続でゴールデングラブ賞を獲得。センターのスペシャリストの近本が入れば、不安だった外野の守備力もアップする。阪神の沖縄キャンプでも近本は故障もなく順調に調整を進めていた。
 里崎氏は、こう続ける。
「近藤は昨年日ハムでセンターを守っていたし(35試合)、ヌートバーは、そもそもライトが本職のようなので、外野の守備力に不安が残るとしても、レフト・吉田、センター・近藤、ライト・ヌートバーという先発メンバーで戦ってもいいのかもしれません。そもそもWBCで勝つために重要なことは、いかに点を取られないかではなく、いかに点を取るかなんです」
 里崎氏は、レベルの高い投手力を含む“守りの野球”が日本のストロングポイントであるということを踏まえた上で攻撃力の大切さを主張する。
「結局、2017年のWBCは準決勝の米国戦で菊池と松田の2つのミスが出て1-2で敗れ、その前の2013年のWBCも準決勝のプエルトリコ戦で重盗ミスなどがあり1-3で敗れています。1点しか取れないから負けたのです。今回、ドミニカ共和国、米国、プエルトリコ、ベネズエラなどがトップクラスのメジャーリーガーを揃えてきましたが、ベスト4に残ってくるチームは、どこも紙一重。エラーなどのミスをした方が負けになるので、ミス撲滅と点を取ることが世界一へのカギになります」
 代替選手は近日中に発表される予定だが、栗山監督は果たして鈴木の代替選手に誰を選ぶのか。チームは、中日との2試合(3、4日・バンテリン)、阪神戦(6日・京セラ)、オリックス戦(7日・京セラ)の強化試合4試合を経て、9日の中国(東京ドーム)との開幕戦を迎える。
(文責・RONSPO編集部)

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