米メディアが大谷翔平のWBC版“二刀流”を絶賛…「汗をかいた?」「世界中から新しいファンを惹きつける超人的エンターテイナー」
さらにThe Sporting Newsは、大谷が何度も対象となってきた元祖二刀流、ベーブ・ルースとの比較を「もうやめるべきではないか」と記事のなかで提唱している。
「なぜならば、2人のさまざまな数字を研究するときに比較にならないからだ。大谷は第2のベーブ・ルースではないし、ルースは大谷のプロトタイプに過ぎない。この日に野球界が見せつけられたように、大谷は世界中から新しいファンを惹きつける超人的なエンターテイナーであり、WBCを華やかな展示会から真の世界一を争う国際大会に変えられる存在でもある」
試合は6回までに13もの四死球を得ながら前出のように3得点と攻めあぐね、逆に6回には2番手の戸郷翔征(22、巨人)が1番のリャン・ペイにソロアーチを浴びた。前出のMLB公式サイトも日本の試合運びを、ちょっぴり皮肉を込めて報じている。
「圧倒的な強さを誇る日本は中国を圧倒すると思われていたが、実際にはそうではなかった。中国の投手陣は『乱れるけれども、壊れない』というメンタリティーを持っていた。6回に1点を返すと東京ドームの祝賀ムードを一変させ、不安な雰囲気に変えた。幸いにも観客のほとんどが日本チームのユニフォーム姿で応援を続けたなかで、7回に牧秀悟(24、横浜DeNA)がホームランを放ちリードを再び3点差に広げると、8回には大量4点を追加して一気に試合を決めた」
試合後のヒーローインタビューに呼ばれたのはやはり大谷だった。前出のThe Sporting Newsは、記事の最後を大谷賛歌で締めくくっている。
「何度も言われているが、大谷に関してはいくらコメントしても言い足りない。すべてが普通ではないというか、ハイレベルなプロ野球の世界では異常としか言いようがない。同時にこの種のパフォーマンスは、大谷にとってはすでに普通になっている。これからWBCでもっと多くの素晴らしい場面が見られるだろう。そして、2023シーズンのMLBでも、大谷は間違いなくたくさんの魅力を見せてくれる。大谷がこのような能力を持つ唯一の存在である限り、野球ファンは注目し、そして魅了されていく。われわれは大谷に感謝しなければいけない」
一夜明けた10日には、オーストラリアとの初戦を落とした韓国と対戦する。チェコを含めた5カ国のうち、上位2カ国のみが進出する準々決勝へ。韓国メディアの朝鮮日報は「日本戦に必ず勝たなければいけない、というプレッシャーを抱えた」と大谷や先発するダルビッシュ有(36、パドレス)には言及せずに、崖っぷちに追い込まれた韓国に対して危機感を募らせている。