“WBCスランプ“に陥った侍4番のヤクルト村上宗隆を生き返らせるにはどうすればいいのか…4番で我慢?6番降格?スタメン外し?
2013年のWBCで戦略コーチを務めた現在新潟アルビレックス監督の橋上秀樹氏は、「メンタルに尽きる。プレッシャーからか力みがあって打ち損じが起きている。タイミングが取れないからか、なんとか感覚をつかもうと試行錯誤して、右足の使い方も小刻みに動かしたり、ゆっくり上げたりと、毎打席変わっている」と分析した。
そして、その力みをさらに加速しているのが、ネクストバッターズサークルから見る“二刀流スター”大谷の打席だという。
「意識せずとも大谷の凄いスイングが残像として頭に残る。それが力を抜くことのできないスイングにつながっていると思う」
深刻なスランプの史上最年少3冠王が短期間でトンネルを抜け出す手段はあるのだろうか。
橋上氏は、「“勝っているときは動くな”のセオリー通りに4番で我慢するか、6番に降格するか、それともスタメンを外すかの3通りの方法しかない」と指摘した。
「栗山監督は、日ハム監督時代、大谷の二刀流や中田翔の4番など、こうと決めれば、何を言われようと動かない頑固一徹のところがある。だが、国際試合となると話は別。もう、この精神状態の村上を4番で使う方が、彼にとって酷だし、ベンチの様子を映像で見ていても他の選手が気を使ってしまっている。思い切ってスタメンを外してあげた方が、準々決勝から先の戦いを見据えた場合に気持ちを切り替えることができると思う」
橋上氏は、岡本に三塁を守らせ、ヤクルトの山田哲人を二塁で起用、横浜DeNAの牧秀悟を一塁に回す布陣を提案した。一塁に西武の山川穂高を起用して三塁岡本、二塁牧の布陣もあるだろう。
福留も、ここ一番の場面で代打で蘇ったのだ。
北京五輪の日本代表チームでチーフスコアラーを務めた三宅博氏は、「3番であれだけ凄い打撃を見せる大谷の後ろを打つのは簡単じゃない。かなりのプレッシャーがかかる。私も、もう打順を下げるか、外した方がいいと思うが、逆に大谷にどうすればいいかのアドバイスを求めたらどうだろうか。大谷が、試合前のフリー打撃でポンポンと5階席に放り込んでいたとき、他の選手は、みんな打球の行方を追っていたが、村上だけは、じっと打撃フォームだけをチェックしていた。昨年最終戦で56号を打った男。その姿勢があれば必ず復活できると思う」と、打開案を提案した。
今日11日のチェコ戦で果たして栗山監督は村上を生き返らせるためにどんな手を打つのだろうか。準々決勝、準決勝、決勝に待ち受けるメジャーリーガー軍団との戦いを勝ち抜くためには村上の復活が必ず必要になるのだ。
(文責・RONSPO編集部)