なぜWBC準決勝の米国対キューバは世界の注目を集めているのか?
同紙によると、キューバのアルマンド・ジョンソン監督は「選手たちは集中しているし、勝つために全力を尽くす。観客がどちらを応援するかは関係なく、球場の雰囲気が彼らに影響を与えることはない。タフなシナリオ、雰囲気になるだろうが、フィジカル的にも精神的にも準備はできている」と語っている。
同紙は「キューバチームは何が待ち受けているのかを理解し、世論におけるあらゆる政治的論争を拒否し、単に野球チームとしての勝利を願っていると明かす。彼らはWBCで勝つことによってマイアミでどのように見られようとも、多くのプライドを少なくともキューバにもたらすことができる」とまとめた。
ただスポーツ専門サイトのジ・アスレチックが、「この試合は米国が順当に容易に勝てる試合の1つだろう。キューバの野球事情は以前よりもはるかに悪い。キューバからの亡命選手は今年チームでプレーすることを認められたが、参加を選んだのはわずか数選手だった。チームはプール戦の勝ち点で5チーム同点となって生き残り、準々決勝で野球強国とはほとんどみなされない豪州を破ったことで、この地へやってきた」との見解を示すなど、キューバ不利の見方が大半を占める。
1次ラウンドではパナマ、イタリアに2敗を喫した。
勝敗のカギを握るのは、4番を打ち打率4割を超える前ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ、投手陣を支えるソフトバンクのリバン・モイネロ、中日のライデル・マルティネス、ジェリエル・ロドリゲスのNPB勢だろう。
MLB公式サイトによると、デスパイネは「時差ボケが解消されるまで少なくとも1週間は必要となるが、我々は戦士だ。明日の試合を100%でプレーできるように日中は、起きているようにしている」との意欲を口にしている。キューバは先発に昨年マリナーズで7試合に中継ぎ登板している左腕のロエニス・エリアスを立てる。世界が注目する中でプレーボールがかけられる米国―キューバ戦の行方に注目だ。