米メディアは日本の劇的逆転サヨナラ勝利をどう伝えたか…「大谷翔平の雄叫びやヘルメット飛ばしを初めて見た」「日本対米国の夢の決勝が用意された」
WBC準決勝の日本対メキシコが日本時間21日、米国マイアミのローンデポ・パークで行われ、日本が6-5で逆転サヨナラ勝利した。1点を追う9回無死一、二塁から不振に苦しんでいたヤクルトの村上宗隆(23)が左中間フェンスを直撃する逆転サヨナラ二塁打を放ったもの。米メディアも一斉に日本の劇的勝利を伝え、今日22日に行われる日本対米国の決勝戦をプレビューした。
佐々木はMLBに所属していない選手で最高に興奮を呼ぶ投手
アニメやゲームの世界でもこうはいかない。
千葉ロッテの佐々木朗希が4回に6番のルイス・ウリアス(ブリュワーズ)に先制3ランを浴びる苦しい展開から7回に吉田正尚(レッドソックス)の3ランで追いつき、さらに8回に2点を勝ち越されたが、その裏に代打・山川穂高(西武)の犠飛で1点差に迫り、土壇場の9回。先頭の大谷翔平(エンゼルス)が二塁打で出塁、吉田が四球でつなぎ、この試合も3三振だった村上が逆転サヨナラ二塁打を放ち勝負を決めたのだ。
米メディアも劇的な準決勝の戦いにフォーカスした。
USAトゥデイ紙は「日本がWBCでメキシコにスリリングなサヨナラ勝ちをすべく反撃し決勝に進出」との見出しを取り、「パーティーが、今、整った。WBCは当初からこの最高の対戦を望んでいた。決勝の9イニングで大谷がマイク・トラウトと対戦するドラマを望まない人などいるだろうか。その夢の試合が今用意された。火曜日の夜の決勝で日本対米国だ」と、記し、日本の劇的な勝利を伝えた。
記事は「メキシコは、確かにこの(米国対日本の)パーティーを壊そうと可能なことをすべてやってみせた」と、9回までの展開をこう紹介した。
「だが、大谷とそのチームには別の考えがあった。4-5で迎えた9回、日本は大谷がクローザーのジオバニー・ガイエゴス(カージナルス)から二塁打を放ち反撃に向かった。レッドソックスが9000万ドル(約118億円)をかけて獲得し、同点3ランを放っていた吉田が四球を選び、日本(NPB)で2度のMVPを獲得しながらも今大会は、ひどい不振でこの試合でも3三振だった村上につなげた。村上は外野の間を抜く二塁打で、走者全員をホームに迎え入れ、会場を大興奮に包むと、それらのすべて(不振)は忘れ去られてしまった。まさに大騒ぎ。まさに最高の試合だった」などと続けた。
そして決勝戦米国戦について触れ、「最初の2大会で優勝した日本が、前回覇者と対戦する。最高な試合になるに違いない。そして、そうだ。大谷が万が一に備えて、ダルビッシュ有もリリーフの準備をすると明かしている。見逃さないように」と締めくくっている。
CBSスポーツは「大谷がWBC決勝で米国と対戦するために終盤の反撃の火付け役となる」との見出しを取り、日本の劇的なサヨナラ勝利を伝え、「日本の勝利で知っておくべき3つのポイント」を記した。
1つ目に挙げたのが「佐々木が畏敬の念を起こさせる」とした先発した佐々木の投球だ。「若い日本の右腕投手、佐々木がMLBに現在所属していない選手で世界で最も興奮を呼ぶ1人として注目されている。彼はその意見を正当なものとして立証してみせた」