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9回にリリーフ登板した大谷翔平は帽子とグラブを投げ捨て世界一の雄叫びをあげた(写真・AP/アフロ)
9回にリリーフ登板した大谷翔平は帽子とグラブを投げ捨て世界一の雄叫びをあげた(写真・AP/アフロ)

韓国メディアは大谷翔平からのメッセージをどう受け止めたのか…「人格も素晴らしいリーダー」「野球と書いてオオタニと読む」

 同メディアは投手として2勝1セーブ、防御率1.86、9回と3分の2イニングで11奪三振を、打者として打率.435、1本塁打、8打点をマークした大谷を「今回のWBCは彼の魅力のすべてが凝縮された舞台だった」と振り返りながら、さらにこう続けている。
「記録上で確認できる実力はもちろん、予想をはるかに超える素晴らしい人柄を目の当たりにして、大谷へ注がれる愛情は日本の野球人や野球ファンから、世界中の野球人や野球ファンへと広がっている。例えばプールBの1次ラウンドで日本と対戦した国のうち、衝撃的な敗退の苦しみを味わった韓国を除くチェコ、中国、オーストラリアの選手たちは、異口同音に『大谷選手と対戦できて光栄だ』と語っている。自分から三振を奪った投手に差し出された記念のボールに笑顔でサインするなど、ほとんどがアマチュアで構成されていたチェコ代表チームへSNSを通じて敬意を表した。大谷をめぐるこのようなエピソードは、大会を通じて絶えなかった」
 さらに同メディアは“大谷賛歌”をこう締めくくっている。
「今回のWBCは大谷の、大谷による、大谷のための大会だった。同時にWBCそのものも、大谷のおかげで『野球のグローバル化』という目標に一歩近づいた」
 韓国のスポーツメディア『MKスポーツ』も、アジアや世界へ向けられた大谷のインタビュー中のコメントに反応。大谷の原動力にもなっている本音として伝えている。
「野球のグローバル化を願うコメントに象徴されるように、日本が生んだ天才野球選手である大谷翔平は、野球に対する熱い思いを常に抱き続けている」
 さらに同メディアは大ヒット漫画『MAJOR』の主人公で、投打の二刀流で活躍した茂野吾郎を引き合いに出した、ミン・ジュング記者によるコラム記事も掲載した。
 漫画ではWBCにあたるW杯決勝の舞台で、吾郎は宿敵に2発の本塁打を被弾して敗れている。この宿敵に現実の世界で最後の打者となった同僚のトラウトをダブらせたのだろう。コラムでは「漫画の主人公よりも漫画のようなストーリーを描いている」と言及している。
「世界最強を自負する米国破り、完璧な結末を迎えたなかで大谷翔平は最も光り輝いた。日本のスポーツ漫画が現実のものになった事例は少なくないが、大谷はさらに一歩踏み出した。エンゼルスの今シーズンの開幕戦の先発がすでに確定している状況を含めて、私たちは漫画を超越した現実を目の当たりにしている。一方で羨ましく、一方では驚異を感じる一日だった。大谷はそれほど圧倒的で、世界を驚かせた。言葉を失った、という表現がこれほど当てはまる事例はないだろう。もっと末恐ろしいのは、28歳の大谷の全盛期はこれからだということだ」
 インタビュー中のメッセージには言及していないものの、スポーツ紙の『スポーツソウル』も大谷に関する複数の記事をアップしている。タイトルには「『“野球”と書いて“オオタニ”と読む』大谷翔平に脱帽の韓国」や、あるいは「『“日本が最強”大谷の日本』と韓国も認めざるを得ないドラマチックな展開」がつけられるなど、いずれも大谷を激賞している。全7試合で残した数字だけでなくグラウンドの内外で何度も見せた崇高な立ち居振る舞いを前にして、素直に脱帽せざるを得ないようだ。

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