米メディアの注目は大谷翔平のWBC優勝体験と今オフのFA動向の関連性…「大谷はWシリーズのマウンドに立つ日を待ちきれない」
USAトゥデイ紙も同じく「WBCの優勝後、エンゼルスの大谷はワールドシリーズのマウンドに立つ日を待ちきれない」と、登板後のコメントに注目してタイトルに引用した。
WBCの優勝から中2日でのマイナー相手の調整登板を「まるで1億ドル(約131億円)の宝くじに勝ち、それからラスベガスで25セント(約33円)のスロットマシンで遊ぶようなもの。モナコグランプリでF1の車を運転して、それからトヨタプリウスで渋滞にはまるようなもの」と表現。
この日の投球について「大谷にとって30日のアスレチックス戦へ向けて準備が整っていると公表するような1日だった」とし、「すでに開幕戦へ準備が整っている」という登板後の大谷のコメントを紹介した。
この日の登板を見たエンゼルスのフィル・ネビン監督は、「とても素晴らしかった。彼については全く心配していない」との感想を述べた。
さらにネビン監督が、WBCでの日本対米国、大谷対トラウトについて触れた「世界で最高の試合だったと感じた。他のスポーツや状況では、ああいったドラマや雰囲気、世界で最高の2選手による1対1のような場面は作り出すことはできない。それこそが我々の野球を素晴らしくしている」というコメントを紹介。
「ネビン監督がWBCでの大谷を目にして唯一神経質になったのは、決勝戦で9回の登板に備え早めに準備しようとブルペンに向かったのを見た時だけだった。その日は、大谷にとって(開幕登板に向けての)ブルペン投球の日で、翌日に普段よりも少し体に痛みがあることを明かしたが、今は、とてもいい状態だという」と続け。「WBCで彼を見ていようと、エンゼルスで毎日プレーを見ていようと、ネビン監督の心に響き続けている思いがある」としてネビン監督の「それは私のチームには世界最高の選手がいるということ」という言葉をピックアップした。
同紙は見出しに引用した大谷の思いを「大谷はメジャーの野球でポストシーズンの幸福感を経験したことがないが、WBCの2週間で、東京ドームとマイアミの満員の観客の前でプレーし、負ければ敗退というプレッシャーのかかる3試合に勝った。そして今、彼はワールドシリーズで、いつかプレーすることを待ちきれないでいる。彼は、日本の地元ファンの前での登板経験と(1次ラウンド初戦の)中国戦で大会初球を投げる前の不気味な静けさを決して忘れることはないだろう」と伝えた。
同紙も、また今オフの大谷の動向に注目。
「彼は打席に立つことはしなかったが、もしかしたらエンゼルスとしては最後となるかもしれない開幕前恒例のドジャースとのフリーウェイシリーズ3連戦にDHでの出場を予定している。オフにFAとなる大谷には5億ドル(約654億円)以上の契約が待ち受ける」と報じた。。
WBCで優勝を経験した大谷が、低迷しているエンゼルスで今季ポストシーズンに進出して、同じ感動や喜びを体験することができなければFAでチームを出ていくのでないかという論調だ。