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WBCのキューバ代表として準々決勝の豪州戦で先発した中日のY・ロドリゲスがメジャー移籍を目論んで亡命(写真・スポニチ/アフロ)
WBCのキューバ代表として準々決勝の豪州戦で先発した中日のY・ロドリゲスがメジャー移籍を目論んで亡命(写真・スポニチ/アフロ)

中日ショック!昨季最優秀中継ぎ投手キューバのY・ロドリゲスがMLB移籍を目論み亡命か…WBCなど国際大会が亡命の温床

 

WBCにキューバ代表として出場していた中日のセットアッパー、ジャリエル・ロドリゲス(26)がキューバからMLB球団への移籍のために亡命したことをMLB公式サイトのフランシス・ロメロ記者が自身のツイッターで第一報を報じ、CBSスポーツなど複数の米メディアが追いかけた。 
 中日との契約は破棄される方向で、ロドリゲスは、すでにドミニカ共和国入りしているという。立浪和義監督が「後ろはリーグでダントツの力がある」と自負している“勝利方程式”の一角が崩れることになり、開幕を前に大きな痛手となりそうだ。

 すでに捕手も米国戦後に亡命

 

 中日にとってショッキングなニュースが届いた。
 中南米のニュースに強いロメロ記者は、「情報源によるとキューバのエース投手のジャリエル・ロドリゲスは、近い将来、MLB球団との契約を検討する予定。 26歳の投手は中日ドラゴンズを後にし、キューバ野球連盟から離脱した。数時間前にドミニカ共和国に到着した」とツイート。ロドリゲスの亡命を伝えた。
 当初の予定では、今日29日に来日だったが、これにより中日との契約は一方的に破棄される方向となり、チームは開幕直前に大きな戦力を失うことになった。立浪監督は、早急にブルペンの構築の見直しを余儀なくされる。ただ、もう一人のキューバ代表で中日でクローザーを務めているライデル・マルティネスは28日に来日しチームに合流している。
 キューバは、政府が許可する形で日本のプロ野球に選手を派遣しているが、米国とは、国交断絶の歴史的な背景があり、MLB球団への派遣はできず、メジャーでプレーするには亡命するしか手がない。
 ただ今回のWBCでは、バイデン政権となって、国交が正常化したことも手伝い、初めて政府が亡命したメジャーリーガーの代表入りを認めて招集をかけた。メジャー通算82本塁打で5年総額7000万ドル(約92億円)でホワイトソックスと契約しているジョアン・モンカダや、3年連続二桁本塁打を放ち外野でゴールドグラブ賞を獲得したルイス・ロベルト、かつてアスレチックス、レッドソックス、メッツなどで活躍したヨエニス・セスペデスらが代表入りしていた。
 WBCなどの国際大会は、亡命の温床となっており、キューバの野球連盟は、厳重に代表選手の行動を監視しているのだが、すでにイバン・ブリエト捕手が米国マイアミで行われた米国との準決勝後にチームを離脱して“亡命第1号”となっていた。
 ロドリゲスは、その米国戦後に一度、キューバに帰国したようだが、ドミニカ共和国経由の亡命に動き、今後、MLB球団との契約に向かうという。同記者は「MLBスカウトによると、5年5000万ドル(約65億5000万円)前後の契約となる可能性があり、先発3~5番手のローテーション投手としての期待がある」とも報じている。

 ロドリゲスは2020年から中日でプレー。3年間で79試合に登板。10勝10敗39ホールド、防御率は3.03で、昨季は、56試合に登板し、6勝2敗39ホールド、防御率は1.15で最優秀中継ぎタイトルを獲得している。
 WBCでは2試合に先発して7回と3分の1を投げ2失点、防御率2.45の好成績をマーク。チームの1次ラウンド、豪州との準々決勝突破に貢献していた。
 米スポーツサイトのYardbarkerによると「彼のプロキャリアはキューバで18歳の時に始まり、6シーズンで464回1/3を投げて防御率3.30、投手指標のWHIPは1.396を残した。リリーフ投手として成功したが、キューバは今回のWBCで先発起用。2度の先発で速球は96マイル(約154キロ)に達し、スピン量で3000を超えるスライダーを披露した」という。

 

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