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25年ぶりの優勝を狙う横浜DeNAの三浦監督が采配論について語った(写真・黒田史夫)
25年ぶりの優勝を狙う横浜DeNAの三浦監督が采配論について語った(写真・黒田史夫)

【独占】横浜DeNA三浦監督の采配力は25年ぶりの優勝を導くのか…「100%データではない。信じたことを貫きたい」

 “鬼采配“もあった。
 攻略に苦労した阪神の青柳晃洋が先発時には、左打者をズラリと並べて、3割打者の宮﨑敏郎さえスタメンから外したこともある。球界屈指のデータ班を持つチームゆえにデータがかなり采配に影響を与えているように思えた。しかし三浦監督が明かした采配の裏側は意外なものだった。
「データも参考にします。アナリストが出してくれるものに加え、こちらから求めて出してもらうデータもあるが、それだけではないんです。 100%データではないんです。そこを参考にしつつ、感じたもので決断する。たとえば、データではこうだが、今の状態はこう。データの数字は悪いけれど、“あの選手は調子がいいです。右左関係なくいけます”というような情報をコーチからインプットしていれば、データは関係なくなる。昨年は、そこを割り切ってできるようになってきた。それが1年目はできなかった」
 データの有効利用には、経験と勝負勘が必要となる。
 采配に使うためのデータにプラスして、情報やコーチの意見を整理し、取捨選択ができるようになってきた。これも経験値なのだろう。
「自分が決断しないと進まない。失敗して反省はするが、ひきずることはない。経験を重ねて私自身がもっと成長しなければならないと思っています」
 
 勝敗の責任はすべて自らが負う。三浦監督の采配には、そういう覚悟がある。だから、試合後のメディア対応では、決して選手のミスを非難したり、何かについて愚痴ることはしない。それが、三浦監督が就任以来、貫いている”番長の流儀”だ。
「試合後は、自分もテンションが上がっています。直接、本人に話をする前に感情に任せたままコメントすると(選手に)ニュアンスが違って伝わることもあるでしょう。マスコミの報道は信用していますが、まずコーチや私が、直接ミスや問題のあった選手と話をしたいんです。ネットですぐにコメントを見れる時代です。だからこそ選手に先に伝えたい。自分自身、現役の頃、直接、言われた方が良かったんです。監督、コーチに何も言われていないのに、新聞にだけコメントが出て、”監督はそう思っているんだ”と間接的に伝わるのが嫌なんで」
 ただ「厳しさが足りない」との指摘もSNS上では見られる。
 それでも三浦監督は「このやり方を間違っていると思う人もいるでしょう。でも自分で信じたこと、考えたこと、思ったことを貫きたい」と言う。三浦監督の采配力の成熟も頂点に立つための必須条件となる。
 31日からの開幕戦カードは敵地の京セラドーム大阪に乗り込んでの阪神との3連戦だ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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