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メッツの千賀がメジャーで白星デビュー。5回3分の1を投げ8奪三振1失点の素晴らしい投球内容だった(写真・AP/アフロ)
メッツの千賀がメジャーで白星デビュー。5回3分の1を投げ8奪三振1失点の素晴らしい投球内容だった(写真・AP/アフロ)

米メディアが8奪三振白星デビューのメッツ千賀“ゴーストフォーク”を絶賛…「宣伝通りの効果を見せた」「三振を量産する決め球」

 5番のユリエスキ・グリエルを外角低目に落ちる136kmの、6番のヘスス・サンチェスを内角低目への138kmのフォークで連続三振に斬る。特に前者は空振りしたバットがすっぽ抜けて三塁側のファールゾーンへ飛んでいくほど、打撃フォームを崩されていた。
 続く7番のジョン・バーティをライトフライに打ち取り、最少失点で切り抜けた千賀は2回から少しずつ変わり始める。先頭のジェイコブ・スターリングズこそ歩かせてしまったが、一死後にアラエスをセカンドゴロで併殺に仕留めて10球で終わらせた。
 初回にピンチを招いた千賀に対して厳しく言及した「デイリーニューズ」は、一転してグリエルから幕を開けた奪三振ショーを称賛している。
「ゴーストフォークがいかに脅威だったのか。それはゴーストフォークのうちの8つを、サードストライクとして投げて奪った三振が証明している」
 3回はわずか7球、4回は再び10球でともに三者凡退に仕留める。初回とは見違えるようなピッチングに、地元メディアの「SNY.tv」は「千賀滉大のメジャー初登板は波乱の幕開けとなったが、最終的には無事にデビューを飾った」と伝えている。
「メジャーでの初先発で千賀は間違いなく気合いが入っていたが、その気合いが長く持たなかった要因は、メッツがマーリンズの先発トレーバー・ロジャーズに対して多くの球数を投げさせた1回表の攻撃にあるだろう。ロジャーズが1回に36球も投げたことで千賀は2点の先制点を得られたが、その代わりに長い間、ダッグアウトで待たされることになった。試合開始直後こそやや不安定だったゴーストフォークは、三振を量産する決め球になった」
 千賀の鮮やかな立ち直りぶりを、「MLB公式」でメッツを担当するアンソニー・ディコモ記者は自身のツイッター(@AnthonyDiComo)でこうつぶやいている。
「千賀は最初のイニングで圧倒されたように見えた。不安定な立ち上がりから、その後にまったく別の投手に変身し、速球は最速で99マイル(約159km)に達した」
 さらにディコモ記者は速報記事でこう綴っている。
「日曜日の午後、千賀滉大は一時的に弱々しく映った。アウトをひとつも取れないうちに、メッツのブルペンに動揺を走らせた。しかし、その後にまったく別の投手に変身して、メジャーリーグでのデビューを成功させた。日本プロ野球で何度も経験がある、メッツ史上で最も期待を集めた外国人選手の記念すべきデビュー戦を取材しようと、マイアミの地には10人を超える日本人記者が訪れ、日本では未明から多くのファンがテレビ越しに見守った」
 すべてのメディアが、記事のなかで賛辞を込めて「ゴーストフォーク」という言葉を使っている。ソフトバンク時代に「お化けフォーク」と名づけられ、グローブにはお化けの刺繍も入れている千賀が、1月の入団会見で「ゴースト」と英語で語ってから注目を集めてきた。

 

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