横浜DeNAエスコバーが脅迫&人種差別メッセを怒りと悲しみの異例公開…球団が緊急声明発表もSNSでの誹謗中傷を撲滅する方策はあるのか?
2020年5月にSNSでの誹謗中傷が原因で女子プロレスラーの木村花さんが自らの命を絶つ衝撃的な出来事があった。その死後にも「お前の自殺のせいで(番組は)中止。最後まで迷惑かけて何様?地獄に落ちなよ」との投稿がSNS上でなされたため、母の響子さんが裁判を起こし2021年10月に東京地裁は、遺族を傷つけたとして情報開示により特定された長野県の男性に約129万円の支払いを命じていた。それらの一連の動きもきっかけの一つとなり、昨年10月から「改正プロバイダー責任制限法」が施行されて、これまで複雑で時間を要した情報の開示請求が簡略化されスピードアップされている。
“モノ言う評論家”である元千葉ロッテの里崎智也氏は「専門家でないので、どこまでが名誉棄損などの違法な誹謗中傷で、どこまでが言論の自由の範疇なのかはわかりませんが、今回のような明らかなケースでは、具体的に法的措置を取っていくことで、それを再発防止のための抑止力とするしかないのでは。法的措置を講じる、断固とした対応を取ると、発表したところで、実際に行動に移さなければ、誹謗中傷をストップさせることにはつながらないと思います。ただ裁判費用もかかることなので、当事者や各球団任せにするのではなく、NPBと連携して、名誉棄損や侮辱罪、脅迫罪、業務妨害罪などにあてはまる案件を片っ端から全部訴えていくような動きをするしか手はないのではないでしょうか。言いたいことがあるなら、DMなどではなく、堂々と“表”で議論すればいいし、人を傷つける行為は、本当に辞めてもらいたい」という意見。
法的措置には、刑事告訴と民事訴訟のふたつのパターンが考えられるが、法が改正されたのだから、情報開示請求をどんどん行っていくことも再発防止に向けては必要なのかもしれない。
今回のエスコバーが起こした悲痛なアクションに関しては、勇気づける励ましのメッセージが相次いだ。チームメイトの“守護神”山崎康晃も英語でリツート。
「ノーセンスだ。チームもファンもあなたを必要だと思っている。エスキーは何度もチームを助けてくれている。確かキャプテンも言った。また明日!」と励まし、日本語で「気にすんな」と付け加えた。
多くのファンからの声が届き、エスコバーも感謝の意を投稿した。
「手を差しのべてくれたみんなに感謝します。あなたのサポートは私と私の家族にとってとても意味があります…明日がより良い日になります…一緒に戦いましょう…シーズンはまだ始まったばかりです…愛しています」
今季が来日7年目となるエスコバーは25年ぶりの優勝を狙う横浜DeNAにとって重要な勝利方程式の1人で、7回、8回を任せる剛腕サウスポー。チームメイトもファンも、精神的なショックを引きずらずエスコバーが活躍することを心から願っている。
(文責・RONSPO編集部)