トラブル続きの亀田興毅氏プロモート試合は呪われている?!…王者がインフル感染で世界戦中止…前WBO王者メンデスとの暫定世界戦へ変更交渉も「ハードルは高い。試練です」
亀田氏が高額のファイトマネーを保証するなど、映像配信会社のABEMAと組んでボクシング界に新風を吹かせようとしてスタートした「3150ファイト」は、とにかくトラブル続きだ。
当時のJBCに承認を得ていたとはいえ、昨夏には、キックボクサーの皇治をエキシビションのリングに上げて、ボクシング界の顰蹙を買い、1月8日に大阪で開催した初のダブル世界戦では、初挑戦となる重岡銀次朗が、序盤から圧倒していたが、バラダレスが、偶然のバッティングを受けたことを理由に耳が聞こえないなどのダメージを訴え、不可解にもレフェリーが試合続行不可能と認めた。結局、3ラウンドでの無効試合となりベルトの獲得はならず、場内は騒然となり、銀次朗も怒りを抑えることができなかった。IBFは、ダイレクトリマッチを認め、亀田氏は、すぐに再戦交渉を行い、内定を取りつけていたが、「鼓膜が治らない」と、延期を申し入れられ、今回は、銀次朗の試合も暫定世界戦となっていた。
また1月8日の興行ではダブル世界戦のメインを張ったWBO世界同級王者の谷口が、同級2位のメルビン・ジェルサエム(29、フィリピン)に2回にワンパンチで倒されてベルトを失い、さらに現場にショックを与えていた。今回は満を持しての「3150ファイト」の東京進出の第1弾だったが、またもや暗雲が…。
――次から次へと…。「3150ファイト」は呪われている?
「呪われている? ほんまなんか起きるね。新米プロモーターへの試練やね。俺の現役時代もそうやん。試練を乗り越えていかなあかんような人生なんやろね。3150ファイトのシーズン2もスタートするし、めげないし負けませんよ。どんなことがあっても優大の試合は実現するし、今後も選手にチャンスを与え続けていきたい」
亀田氏はファイティングポーズを取った。
呪いを解くのは「3150ファイト」の舞台から初の世界王者を誕生させるしかない。「きっとブチ切れてる」と、兄の気持ちをおもんばかって、あえて連絡を取らなかったという弟の銀次朗は、亀田氏の意志をくみ取るかのように「価値のある、強い奴が勝つ世界を作りたい。その声を世界に届けたい」と誓った。遅くとも今週中には、暫定世界戦に変更して行われるかどうかが明らかになる方向だ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)