「なんて紳士なんだ!」米メディアが称えたピッチクロック違反の大谷翔平が球審との協議中に見せた相手投手への“気遣い行動”…「非の打ち所がない最高の人間」
大谷は、この日、打者としても6回無死一塁で、足場をならして構えに入ろうと右手に持ったバットを動かした瞬間に打者側のピッチクロック(8秒以内にバットを構える)違反を取られた。投打でピッチクロック違反を取られるという二刀流スターゆえの歴史的記録を作ったことになり、そこに注目した記事が多かったが、USAトゥデイ系列のスポーツサイトFor The Winも、この大谷の取った行動にフォーカスした。
「大谷が、変わった理由で、親切に、面白おかしく審判のボール袋から(ボールを)さっと奪い取る」との見出しを取り、「大谷は我々の中で非の打ち所がない最高の人間だ。どんな形であっても。この選手は、水曜日に投手と打者で同じ日にピッチクロックで違反するMLB史上初めての選手となりユニークな歴史を作った。だが、同じ日に彼は審判のボール袋からボールをさっと奪い取った。(状況を)正確に読み取ってみよう」と伝えた。
その場面の動画を貼り付けて「審判が大谷の監督や通訳と話している間、MLBの天才(の大谷)はポケットからボールをさッとつかみ取った。なぜか?その理由は変わっているが、とても親切な行為だった。それは相手投手が準備のためにボールを必要としていたからだ」と紹介。
さらに「この男、大谷は本当に楽しそうな人間だ。これはスポーツ界で我々が見慣れている紳士的な行為とも違う。たいていの選手は、通常、勝利をつかむための絶好のチャンスとして相手を可能な限り精神的に疲れさせたいだろう。しかし大谷は違う。ボールを取って(相手の先発投手に)ウォームアップをさせ、お互いに、この試合を乗り切ろうとしたのだ。それが彼の気持ち。そして、それはとても素晴らしいものだった。このような行為をできる選手がスポーツ界にはもっと必要だ」と続け、大谷のスポーツマンシップを称えた。
大谷は、先日、マリナーズ戦の試合前に“レジェンド”イチロー氏に走って挨拶に向かい、深々と頭を下げて敬意を示したシーンも「なんて上品な男なんだ」と、全米メディアに称賛された。プレーだけでなく、その人間性もスーパースターにふさわしいと認知されつつある。