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アスレチックスの藤浪が2度目の先発でまたもや5失点KO。3回までは無失点だが、4回から突然、制球難で崩れた(写真:AP/アフロ)
アスレチックスの藤浪が2度目の先発でまたもや5失点KO。3回までは無失点だが、4回から突然、制球難で崩れた(写真:AP/アフロ)

「お馴染みの制球難」藤浪晋太郎の5失点KOを巡って全米メディアで賛否…「異なる投球スタイル」

 同メディアはアスレチックスのマーク・コッツェイ監督のコメントも伝えている。早くも2度目の3連敗を喫し、2勝6敗と借金が4に膨らんだ苦境に、指揮官は第一声で「最初の先発と同じようなストーリーだった」と藤浪の突然の制球難を嘆いている。
「2点を失った後のピンチを切り抜けた4回は、前回とは違うと思った。しかし、5回はストライクゾーンをコントロールしながら打者に挑めなかった。フジは3安打しか打たれていない。しかし、4つのフリーパス(四球)を与えれば一般的には上手くいかない」
 同メディアでアスレチックスを担当するマーティン・ガイェゴス記者は、試合展開に合わせて自身のツイッター(@MartinJGallegos)も更新している。一連のつぶやきには、アスレチックスのファンと思われるフォロワーから賛否両論が寄せられている。
 賛成派は「彼はいいリリーバーになるのでは」となどつぶやいた。
 打者一巡目ならばほぼ完全に封じている2試合を、肯定的に受け止めているのだろう。対照的に否定派は容赦しない。リプライのなかには、藤浪の獲得を完全否定するものも含まれていた。
「彼にはもはや価値を見出せない。いますぐに放出すべきだ」
 NBCテレビでアスレチックス情報を専門的に扱う「A’s on NBCS」は、試合後に更新したツイッター(@NBCSAthletics)で藤浪のコメントを伝えている。埋め込まれた動画のなかで、藤浪は神妙な表情を浮かべながらレイズ戦を次のように振り返っている。
「今日に関しては、本当にフォアボールがなければいいピッチングというか、もうちょっとしっかり投げられていたと思うので。(エンゼルス戦と比べて)すごく打たれたという感じではないので。そのへんの勉強というものも、これからしっかりしていきたい」
 メジャーリーグの投手の映像解析で名が知られ、パドレスのダルビッシュ有とも交流がある「ピッチング忍者」ことロブ・フリードマンさんは、藤浪が、この試合で唯一の三振を奪った、2回二死でカウント1-2からパレデスに投じた1球に驚嘆している。
 内角のボールゾーンへスライドしながら落ちる89マイル(約143km)のスプリットを、フリードマンさんは自身のツイッター(@PitchingNinja)でこうつぶやいた。
「邪悪な89マイルのスプリットだ」
 フリードマンさんが指摘したように、1球1球を取り上げれば藤浪はポジティブに映る。しかし、トータルで見れば不必要な四球を連発し、先発の役割を果たせないままマウンドを後にする。メジャーワーストの防御率 17.55を記録している30歳のオールドルーキーの今後を、「FOX SPORTS」の公式サイトはネガティブな意味を込めてこう報じた。
「来週末には再び不安な仕事が待っている」
 コッツェイ監督は開幕前に、毎週土曜日に藤浪を先発させるプランを明かしていた。方針に変更がなければ、次回先発は15日(日本時間16日)のメッツ戦。本拠地オークランド・コロシアムで待つ3度目の登板が、真価を問われるマウンドになるかもしれない。

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