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ブライトンの三笘薫はPKとならず不服な表情を浮かべていたが、翌日に誤審だったことが認められた(写真・アフロ)
ブライトンの三笘薫はPKとならず不服な表情を浮かべていたが、翌日に誤審だったことが認められた(写真・アフロ)

なぜプレミアでこうも頻繁に誤審が起きるのか…三笘薫“幻”PKは誤審だったと審判統括団体がブライトンに謝罪

 公共放送の「BBC」やスポーツ専門局の「ESPN」など、複数の英メディアが一斉に報じたところによれば、PGMOLのトップを務めるチーフオフィサー、ハワード・ウェブ氏が「PKが与えられるべきだった」と謝罪。ブライトン側もそれを受け入れたという。
 審判の判定で誤審があったとしてPGMOLがブライトンへ謝罪するのは、今シーズンだけで実に3度目となる。1-1で引き分けた2月のクリスタル・パレス戦では、VAR担当のジョン・ブルックス氏がオフサイドラインを引き間違える初歩的なミスを犯していたことが判明。前半33分にエクアドル代表DFペルビス・エストゥピニャンが決めたゴールが取り消されている。
 もっとも、誤審はブライトンが絡む試合だけで発生しているわけではない。同じ週には首位のアーセナルがブレントフォードと引き分けた一戦で、アーセナルが喫した失点が実はオフサイドだったと判明。ブレントフォードの選手がオフサイドポジションにいた状況への確認を怠ったとして、VARを担当していたリー・メイソン氏はPGMOLから離職している。
 今シーズンが開幕した直後の昨年9月にも、チェルシー対ウエストハム、ニューカッスル・ユナイテッド対クリスタル・パレスの2試合で、VARが介入した末にゴールが取り消された判定が実際には誤審だったとPGMOLが認めた。頻繁に表面化しているゴールおよび勝敗に直結する誤審は、実はプレミアリーグが長く抱えてきた問題でもあった。
 ジャッジのレベルを向上させるために、イングランドの審判員は2001年の段階でPGMOLの管轄下に置かれている。そのなかでも最高位のプレミアリーグを担当する審判員は、日本円にして1000万円を超える高額年俸を得るエリートとして位置づけられてきた。
 PGMOL側もレビューやアドバイスを徹底してきたが、なかなか成果を得られない。2013-14シーズンからは世界のリーグ戦に先駆けてゴールラインテクノロジー(GLT)が導入されたが、VARのそれは2019-20シーズンとヨーロッパの5大リーグで最も遅かった。FAカップなどで試験的な運用を続けるべきだと、各クラブによる投票で決まったためだ。
ブンデスリーガやセリエAでは2017-18シーズンからVARが導入され、2018年のロシアW杯でも運用されていた。世界の状況を受けて、当時アーセナルを率いていたアーセン・ヴェンゲル氏は「非常に悪い判断だ。われわれは大きく遅れをとっている」と非難していた

 

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